2022 Fiscal Year Research-status Report
Action estimate of person in need of nursing care for which AI input is time series variation of sound source image generated by microphones at bed sides
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20K12748
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Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
仲嶋 一 福山大学, 工学部, 教授 (80542068)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 音源像 / 行動推定 / マイクアレイ / 擦過音 / 要介護者 / スマートベッド |
Outline of Annual Research Achievements |
ベッド内での行動を推定する患者や要介護者等の対象者の位置を特定するための入力をして音源像を得る手法を深化させた。この手法は、近接するマイク対を単位としてベッドのヘッドボード、フットボードに複数のマイク対を配列するものであり、マイク対を構成する2つのマイク間での相関に加えて、マイク対相互の受信強度比によりベッド長手方向の音源特定性能を向上したものである。音源像は、ベッド面及びその周辺の延長面を格子上に区画し、その格子点が音源であった場合を仮定して各マイクへの飛行時間を補正し、補正後の各マイクの信号を相関等上記処理を行うことにより行い、その演算値が大きいほど音源としての尤度が高い、つまり音源像の強度が強いと設定している。上記の近接するマイク対により、擦過音で発生するマイク距離増加に伴う相関性の低下の影響を削減することができた。また、前記相関強度は飛行時間補正後の距離差に依存し、飛行距離の絶対値、つまりベッド長手方向に分解能を持たない。これに対して、受信信号強度が音源、マイク間の距離に逆比例することを利用し、ヘッドボード/フットボードで対角に配置されるマイク対間での信号強度比から、ベッド長手方向の音源尤度を補正することで、ベッド長手方向の分解能を向上することができ、安定した音源像を得て、学会発表及び論文執筆(受理済み、発表は2024年2月予定)を行った。また、上記手法を用いてベッド行動音データを取得し、解析中であるが、未発表である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度に購入予定機器の導入ができず代替品でのシステム構築を行ったために遅延が発生した。これをカバーするために努力したが、コロナ禍による学生の登校日数の減少などで十分な挽回ができなかった。しかしながら、音源像の取得に関しては概ね完了し、データを蓄積してAI処理を行う段階にある。本来であれば、AI処理を完了して報告を行うところであるが、音源のメルスペクトログラムと音源像のシーケンスによる深層学習を行ったところ、学習が十分に進まなかった。これは、行動音の領域が全データ領域に比べて短いこと、取得した行動音データが十分でないことが要因として考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在追加のデータ取得と、短い対象範囲に対応する学習方法を検討中であり、その改善により当初の研究目的を達成し、結果を学会に公表する予定である。
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Causes of Carryover |
進捗状況にて報告した遅れにより、データ取得システムの改造費用、学会等発表旅費に未使用が発生した。現在取得中のシステムの改善に物品費を投入すると共に、研究結果を公表し、全ての助成金を使用する予定である。
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