2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of DVT prevention equipment
Project/Area Number |
20K12753
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
尾田 雅文 新潟大学, 社会連携推進機構, 教授 (80372473)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | Deep vein thrombosis / Blood flow / Ankle joint / CPM / Ultrasonic echo |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,CPM 装置をDVT 予防に適用することによる血流改善効果を検討する基礎的研究の一環として,可動機構に4 節リンク機構を導入したDVT 予防装置を開発するとともに,その血流改善効果について評価・検討した. 本装置は,外科手術後の仰臥位安静状態の患者の就寝時の使用も考慮しているため,騒音レベル測定実験を行う必要がある.そこで,環境省が定める騒音に係る環境基準において,夜間の基準値は40デシベル以下と規定されているため,この基準値を満たしているか検証した.その結果,成人男性の耳の位置と想定される1.5m以内の距離で,環境省が定める,騒音に係る環境基準を満たしていることが確認できた.従って,本装置は静穏性を有しており,装置の駆動音によって長期臥床患者のQOLが低下する可能性は低いということが示唆された. 続いて,本試作装置装置により,足関節底背屈他動運動は,3,6,10c.p.m.のいずれの運転条件における血流改善効果について,検討を行った.そのために,超音波画像エコー診断装置を使用し,20 歳以上30歳未満の男性8名(平均年齢:22.3歳,平均身長:172.1cm,平均体重:62.3kg)の研究対象者として,大腿静脈の血流状態の変化に基づき検証した.実験は,20分間の仰臥位安静状態を経て後,前述の運転条件で装置を作動させ,20分間に至るまでの間,5分毎に血流量を測定した.その結果,停滞が再現された研究対象者の血流量を有意に上昇することができ,さらに血流改善効果に持続性を有することが示唆された. 以上のように,本実験で試作したDVT予防試作機は,騒音に関わる環境基準を満たし,かつ,装置による足関節他動運動は設定したいずれの運転条件においても,血流停滞が再現された研究対象者の血流量を有意に上昇することができ,さらに血流改善効果に持続性を有することが示唆された.
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