2020 Fiscal Year Research-status Report
"Tasks" in Conversation Using Everyday Conversation Corpus: from the Quantitive/Qualitative Point of View
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20K13019
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Research Institution | National Institute for Japanese Language and Linguistics |
Principal Investigator |
臼田 泰如 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 音声言語研究領域, プロジェクト非常勤研究員 (80780501)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 自然会話 / 課題 / 日常会話コーパス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,会話の中で参与者がどのような「課題」に対処しながら会話をしているかという観点から会話の分析を行う.本研究における課題とは,必要な情報を得る(「情報の取得」)ことや,相手の注意を得る(「注意の確立」)ことなど,会話や会話と並行して行われる活動を遂行するために参与者が解決している問題を指す.従来は「意図」が会話や発話の理解において重要だと考えられてきたが,発話者の意図は特定することができないため,意図を軸にした会話や発話の研究は観念的なものにとどまっている.これに対して本研究では,会話データの上で観察可能な「課題への対処」を軸に据えることで経験的な研究が可能である.またコーパスを用いることにより,従来の定性的な研究ばかりでなく,定量的研究も可能になる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
世界的なパンデミックにより会合や学会参加,調査活動に大きな制約がかかり,特に各機関の図書館の休業があったことから文献調査の進捗が大いに滞った.またオンラインでの会合などには限界があるため,当初の見込みほどには進展していない.ただし,学会発表や論文投稿は進めている.
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Strategy for Future Research Activity |
パンデミックによる研究活動への制約は当面続くことが予想されるが,各機関は徐々に機能を取り戻しつつあることから,今後は滞っていた文献調査を集中的に進め,アウトプットにつなげる.またオンラインでの研究活動の確立に努める.
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Causes of Carryover |
当初の予定では国内外の学会参加などの旅費を必要とする予定であったが,パンデミックにより予算が執行されなかったため
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