2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K13078
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Research Institution | Hiroshima Shudo University |
Principal Investigator |
藤 美帆 広島修道大学, 人文学部, 講師 (40778825)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 場面的特性 / 実社会との比較 / 回避方略 / 言語的配慮 / 民族・歴史認識 / 解決志向型 / 実態解明 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、国際共修場面で生じる異文化間葛藤を解明することである。それにより、国際共修クラスの円滑で効率的な授業運営方法を確立するための知見を得ることを目指している。四年目にあたる令和5年度は、主に以下の3点の研究に取り組んだ。 第一に、学生を対象とした質的研究である。国際共修受講経験者34名を対象としたインタビュー調査により、葛藤内容は「言語的配慮」及び「民俗・歴史認識」、対処方略は解決志向性の高い方略(「協働」・「妥協」)が頻出するという結果を得た。これを実社会における葛藤を対象とした先行研究と比較し、受講生の葛藤内容と対処方略の観点から、国際共修の実社会とは異なる独自の場面的特徴を学術論文にまとめた。 第二に、学生を対象とした量的研究である。上記質的研究から得られた仮説検証のための質問紙調査を実施し、最終的に200名規模のデータを収集することができた。 第三に、教員を対象とした質的研究である。令和3年度より国際共修科目担当経験のある教員を対象にインタビュー調査を実施しており、既に計10名のデータを備えていた。令和5年度は、これに計8名のインタビューデータを追加し、学会発表を経て論文執筆に取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
学生対象の質的研究は予定通り完了したが、以下の理由により、全体としてはやや遅れている。
理由1)学生対象の量的調査について、100名規模を超えるデータを収集するのに時間を要したため。
理由2)国際共修科目担当経験のある教師対象のインタビュー調査について、最終的には当初の目標20名規模に近い計18名のデータを収集することができた。しかしながら、その過程において協力者の確保に苦慮し、10名を超えるデータ収集に想定以上の時間を要した。それによりデータ分析への着手が遅れ、計画通りの期日での論文投稿が叶わなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、以下のとおりに研究を進める予定である。 1)既に収集した学生対象アンケートの200名規模のデータを分析し、その研究成果を学会にて発表する。
2)国際共修科目担当経験のある教師18名のインタビューデータを用いた質的研究を研究論文にまとめ、査読誌での研究成果公開を目指す。
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Causes of Carryover |
次年度の使用額が生じた理由は、予定していたインタビュー調査の大半がオンラインインタビューとなり、旅費が必要なくなったためである。COVID2019以降、インタビュー協力者より、オンラインでの協力を希望する声があがるようになり、次年度使用額が生じた。 次年度は、国際共修科目担当経験のある教師を対象とした質的研究の論文執筆に取り組む予定なので、そのための校正作業の業務委託費や印刷費等に充当する計画である。
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