2020 Fiscal Year Research-status Report
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20K13080
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
黄 美蘭 東京都立大学, 国際センター, 特任助教 (30747126)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 日本留学経験 / 現在の職務 / 日本で就職 / 中国人元留学生 / 大学院修了生 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、日本で大学院を修了し、現在日本で企業に勤めている中国人元留学生6名(男性2名、女性4名)を対象に、オンラインによる半構造化インタビューを中国語で実施した。日本の高等教育機関で学んだどのような知識やスキル、また、アルバイト活動を通して得たどのような肯定感やスキルが現在の職務に影響を与えると認識しているのかについて明らかにした。インタビューから得られた内容は文字化し、MAXQDAにより質的分析を行った。 中国人元留学生が現在の職務に影響を与えると捉えている、大学で学んだ知識やスキルが80件、アルバイト活動を通して得た肯定感やスキルが24件、個人的な特徴が3件得られた。まず、「大学」で学んだ知識やスキルとして、【学術面における知識・スキル】27件、【日本社会・日本人に関する知識】22件、【コミュニケーションスキル】20件、【大学の特性】6件、[日本語力]5件が得られた。文系と理系の相違点として、理系の場合、[専門知識][他者に対する説明方法]が現在の職務に与える影響を高く評価しており、文系の場合、[問題を分析・解決する能力][日本社会・文化・習慣についての学び]が現在の職務に与える影響が多いと捉えていることがわかった。次に、「アルバイト」活動を通して得た肯定感やスキルとして、【日本社会・日本人に関する知識】7件、[仕事に対する態度]7件、[自己成長]4件、[コミュニケーション能力]3件、[日本語力]3件が得られた。また、理系の場合、アルバイトを通して得た[自己成長][日本語力]が現在の職務に与える評価が高く、文系の場合、[日本社会・文化・習慣についての学び]を高く評価する傾向がみられた。最後に、「個人」の特徴については[個人の特性]3件があり、大学院を修了したことや職務上中国の会社との橋渡しの役割を担っていることが現在の職務に役に立つと捉えていることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
以下の理由から、当該研究は「概ね順調に進展している」と考えている。
1)2020年度は、予定通り、日本の高等教育機関を修了し、現在日本で企業に勤めている中国人元留学生6名(男性2名、女性4名)を対象に半構造化インタビューを行ったこと 2)調査結果は6月に実施される「異文化間教育学会第42回大会」で口頭発表を行う予定であること(発表申込済) 3)調査結果は論文化し、2021年9月締め切りの雑誌に投稿する予定であること
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Strategy for Future Research Activity |
1)日本の高等教育機関を修了し、現在中国で企業に勤めている中国人元留学生10名程度を対象に、半構造化インタビューを実施する 2)調査結果について、関連する学会で発表する 3)調査結果を論文化し、関連する雑誌に投稿する
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Causes of Carryover |
2020年度はコロナの影響により、半構造化インタビュー調査を全てオンラインにより実施したため、調査者と研究協力者の旅費を使用しなくても済んだ。2021年度の調査もコロナの状況などに鑑みて決めていきたい。 執行しなかった旅費については、調査研究に関連する図書の購入などに当てたい。
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