2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20K13080
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Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
黄 美蘭 帝京平成大学, 人文社会学部, 講師 (30747126)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 中国人元留学生社員 / 留学経験の活用 / 仕事満足度 / 高度外国人材 / 日本企業 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、中国人元留学生社員を対象に質問紙調査を行った。日本で企業に勤めている日本留学経験のある中国人社員に質問紙を配布し、100名から回答が得られた。そのうち、回答に著しい不備があるものを除いた結果、97名の回答が有効であった。集まったデータに対して、SPSSによる統計的分析を行い、調査結果について学会発表と論文を執筆した。 まず、因子分析を通して、中国人元留学生社員が日本で就職する理由を明らかにした。その結果、中国人元留学生社員が日本で就職する理由は、「知識・スキルの活用」「日本の生活への慣れ」「安定した生活」であることがわかった。 また、因子分析を通して、現在の職務に活かしている日本留学経験について明らかにした。その結果、中国人元留学生社員は日本留学を通して学び身につけた「日本人との交流方法」「専門知識」「論理的な思考・分析方法」「日本人の仕事に対する態度」が、現在の職務に活かされていると捉えていることが示された。 さらに、日本で就職した理由や労働に対する価値観、属性が現在の職務に活かしている日本留学経験に与える影響や、日本で就職した理由と日本留学経験の活用が現在の仕事に対する満足度に与える影響についても明らかにした。 中国人元留学生社員は、日本で学んだ知識と身につけたスキルを活かすことや日本の生活が安定してると思い、日本で就職した場合、また、働く上で自分自身の成長を重視し、経済的報酬を重視しない場合、日本留学経験を現在の職務に活かしていると捉えやすい傾向が見られた。
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