2021 Fiscal Year Research-status Report
テキスト計量分析を用いた中国語教科書語彙に関する研究
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20K13124
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
阿部 慎太郎 近畿大学, 法学部, 講師 (70759836)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 中国語テキスト分析 / 中国語語彙 / Kh Coder |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本で出版されている中国語教科書の語彙を多角的な視点から分析し、その特徴や偏りを明らかにすることを目的とする。 初年度(2020年度)は、主に次の2点を行った。①中国語教科書及び比較材料のテキストデータ入力(中国語初級、中級教科書42冊及び、分析で比較材料とする予定の中国語幼児向け読み物26冊、中国語フレーズ集2冊)。②KH Coderの形態素解析、品詞分類精度の調査を株式会社SCREENアドバンストシステムソリューションズによる有料分析サポートシステムを活用し、専門家のアドバイスを受けながら、中国語教科書のサンプルを元に形態素解析及び品詞分類の調査。調査の結果、中国語教育、中国語語彙研究の視点から使用する場合、形態素解析及び品詞分類の精度は十分とは言えず、KH Coderの課題が明らかとなった。 そこで、2021年度は、再度、株式会社SCREENアドバンストシステムソリューションズの有料分析サポートシステムを依頼し、さらに詳しくKh Coderの中国語形態素解析の可能性を探り、中国語教育ではKh Coderのどの機能は現時点で使えて、どの機能は使えないかという点を把握することに重点を置いた。また、初年度同様に継続してテキスト入力を行った。 当初予定したより、Kh Coderの中国語形態素解析の機能に制限があることがわかったが、これも一つの成果と言える。中国語教育でも今後Kh Coderを使った研究を増やすために、まずKh Coderの何が不十分であり、現時点では何が使える機能であるかをまとめて報告していきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究において想定していたKh Coderの機能が使えないことが判明し、Kh Coderの基本性能の調査に予定以上の時間がかかってしまった。また、初年度同様、コロナ禍の影響で、アルバイトによるテキスト入力作業がうまく進まず、予定より遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、①中国語教育研究におけるKh Coder仕様の特徴及び可能性の整理②中国語フレーズ集のデータ入力③KH Coderを使った中国語教科書の特徴を分析
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Causes of Carryover |
2021年度、予定していたテキスト入力の作業(人件費)がコロナの影響で少なくなり、それらを2022年度に繰り越し、2022年度に作業時間を増やす予定である。
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