2023 Fiscal Year Annual Research Report
テキスト計量分析を用いた中国語教科書語彙に関する研究
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20K13124
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
阿部 慎太郎 近畿大学, 法学部, 講師 (70759836)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 中国語初級教科書 / 中国語語彙 / 中国語教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度より既存の中国語初級教科書をテキストデータとして蓄積してきた。また、Kh-Coderを使い、中国語教科書をフレーズ、絵本などと比較しながら、中国語初級教科書に見られる語彙、フレーズ、文法項目等の特徴、偏りを考察してきた。ちなみに、初年度より使用してきたKh-Coderであるが、現在Kh-Coderに入っている形態素解析ソフトでは、本研究に必要な形態素及び品詞分析が十分とは言えないことが判明した。この問題は、今後学会発表または論文等で報告し、今後の課題としたい。そこで、本研究ではKh-Coderで大まかな結果を見て、その結果を元に研究者が一冊ずつ目視によって分析する方法に切り替えた。成果として発表一回、論文一本がある。また、これまでの分析を活かして、朝日出版社の中国語教科書の検索サイトの監修を務めた。中国語初級教科書は、現在何百冊とあるが、各教科書の語彙、例文、場面設定等の特徴が判断できず、教科書選定が困難であった。そこで、本研究で得た結果を元に、検索サイトの検索項目及び教科書の分類を監修した。本研究は、コロナ禍で対面作業が十分捗らず、テキストデータ入力作業及びKh-Coderの外部サポートとの打ち合わせが十分できなかった。また、軸となるKh-Coderが十分使えず、予定とは大幅に方向転換せざるを得なかったが、Kh-Coderが現時点で中国語教育の特に語彙分析には十分使えないということがわかったことは一つの成果と言える。また、Kh-Coderは使えなかったことで、大量の情報処理はできなかったが、手作業によって同様の方法で分析は進めることができた。さらに、今後の方向性も定まった。
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