2022 Fiscal Year Research-status Report
John Hersey's Hiroshima Revisited: Formation of Atomic Bomb Narrative
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20K13161
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Research Institution | Kobe City University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
繁沢 敦子 神戸市外国語大学, 外国語学部, 准教授 (90779307)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ジョン・ハーシー / ヒロシマ / 原子爆弾 / 検閲 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、独ケルン大学と英マンチェスター大学で開催された二つの国際学会・会議に参加し、研究の一端を発表することができた。ドイツでは特に、「核」をテーマに世界各地から集まった研究者と有意義な意見交換ならびに交流を行うことができた。また、イギリスに行った際にはロンドン近郊リッチモンドにある公文書でも調査を行い、新たに史料を発掘することができた。 海外渡航がようやくできるようになり、調査も再開できる見通した立ったことを喜んでいる。まだ未出版ではあるが、論文も一本完成させているほか、英公文書館で入手した史料を用いたあらたな論文も執筆中である。それらに加えて2023年度に行うアメリカでの調査を元にして書く予定の論文と、すでに出版している関連論文をまとめて、書籍化に向けて動き出したいと考えている。 2023年度には、アメリカ人作家を招いたシンポジウムと研究会を開催する予定もある。2022年2月に始まったロシアのウクライナ侵攻によって新冷戦が加速し、ロシアのプーチン大統領は今年3月には隣国ベラルーシと戦術核兵器の配備について合意した。核の脅威が高まる中、このシンポジウムを、研究者のみならず、学生や一般市民の原爆関連作品や被爆者の経験や思いに対する関心を高める機会にできればと考えている。 引き続き、先行研究の読み込みと一次史料の分析、論文執筆ならびに出版準備に邁進していく所存である。アメリカの公文書館はコロナ前とは勝手も異なっているということなので、効率よく調査できるよう万全を期したいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ感染症拡大によって当初、渡航調査ができなかったため。2022年度になって本務校で海外渡航が許可されるようになったが、海外での学会発表が2件あり、そちらにより時間とエネルギーを傾けたため。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度内に渡米し、関係文書の調査を行う予定である。また、これまでに書き始めた論文を完成させて、発表したいと考えている。
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Causes of Carryover |
コロナ感染症拡大のため、2022年4月まで、本務校では海外出張が認められていなかった。そのため、それ以前は調査旅行の計画もできなかった。2022年度は会議参加案件が二件あったことから、そちらに時間とエネルギーを傾注した。本研究費申請段階で計画していたアメリカでの調査はよって、2023年度以降に実行したい。
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Research Products
(3 results)