2022 Fiscal Year Research-status Report
Intelligence on China in Documents of the Tsushima So Family
Project/Area Number |
20K13175
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
程 永超 東北大学, 東北アジア研究センター, 准教授 (80823103)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 訳官使 / 歴聖大儒像 / 朝鮮通信使 / 対馬藩 / 情報収集 / 明清交替 / 林羅山 / 金世濂 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度については、17-19世紀日本・朝鮮・中国三国関係史研究の一環として、以下の二点を中心に研究してきた。①訳官使の来日と対馬藩の大陸情報収集活動、②歴聖大儒像と釈奠をめぐる日本文人と朝鮮通信使との筆談唱和。また、2022年度前半はオンライン会議、後半は現地開催の学会に参加し、国内外に研究成果を発信した。具体的には、東アジア文化交渉学会第14回年次大会(2022年5月8日、韓国檀国大学校、オンライン)、第十五回「訳官使・通信使とその周辺」研究会(2023年1月7日、オンライン)、「訳官使・通信使とその周辺」研究会第15回サブグループ(2023年3月1日、オンライン)、Association for Asian Studies 2023 Annual Conference (2023年3月16日、ボストン)にて口頭発表を行った。また、中国北京大学東北亜研究所(2022年5月6日、オンライン)、シンポジウム「 徹底解剖!狩野山雪「歴聖大儒像」」(2022年11月5日、筑波大学)、「東亜海域歴史上的人与物」学術工作坊(2022年12月10日、中国復旦大学、オンライン)で招待講演を行った。 ほかに、2021年度の成果である中国語論文とヨーロッパ日本研究協会2021年次大会で口頭発表した論文はそれぞれ中国北京大学の学術雑誌『北大史学』第23輯「東アジア思想と文化史特集」や『Japanese studies around the world = 世界の日本研究』の特集として刊行された。2022年11月に筑波大学で行われたシンポジウム「徹底解剖!狩野山雪「歴聖大儒像」」の招待講演も論文として刊行された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルス感染症の情勢が好転してきたので、長崎県対馬歴史研究センターの史料調査は順調に実施できた。また、韓国へ史料調査に行けなかったが、依然として海外在住の研究者に依頼して必要な史料を入手できた。さらに、日本国内・中国・アメリカの学会やシンポジウムにオンラインや現地で口頭発表したり、論文を刊行したりして、成果発信を行い、数多くのフィードバックをもらった。 以上により、「おおむね順調に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度が最終年度であるため、2022年度で新たに発見した新史料を活用して、対馬藩だけではなく近世日本の情報収集活動について再考したいと思う。具体的に、以下のような取り組みを行う予定である。①引き続き長崎県対馬歴史研究センターをはじめとする日本国内の史料所蔵機関を中心に史料調査とフィールドワークを実施する予定である。②可能であれば、何らかの形で韓国所蔵の関連史料の収集も実施する予定である。②これまで得られた成果のうちまだ原稿化ができていないものを整理して、学術雑誌に投稿する予定である。
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Research Products
(13 results)