2023 Fiscal Year Research-status Report
1930年代フィリピンにおける農民運動とコミンテルンの革命運動
Project/Area Number |
20K13199
|
Research Institution | Yamaguchi Prefectural University |
Principal Investigator |
芹澤 隆道 山口県立大学, 国際文化学部, 講師 (70811248)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | フィリピン / コミンテルン / 農民 / 共産主義者 / ルガスピ |
Outline of Annual Research Achievements |
1930年代世界恐慌によって大打撃を受けた東南アジア各地の農村では、植民地経済からの解放を求める農民蜂起が頻発していた。さらに当時は東南アジアに共産主義が紹介された時代でもあり、各地に共産党が結成され、コミンテルンの指導によって世界革命を目指された。本研究は、アメリカ植民地であったフィリピンにおいて、コミンテルンから派遣された共産主義者たちは、これら農民蜂起とどのような関りを持ちながら共産主義革命を模索していたのか、世界的に見てもフィリピン史研究ではこれまで使われてこなかったモスクワにあるロシア国立社会政治史文書館(ルガスピ)の資料調査に基づいて明らかにする。本研究の根幹となるのは、モスクワにあるロシア国立社会政治史文書館(ルガスピ)における資料調査であるが、2023年度の実績は、ロシアのウクライナ侵攻によって渡航が引き続き規制されており(レベル3 渡航中止勧告)、モスクワにおける資料調査を全く実施できなかった。国内の研究会にて発表を積極的に行い、有益なコメントをもらった。なお2022年度に京都大学東南アジア地域研究研究所で開催した国際ワークショップに関する報告書を刊行した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当該年度は、本研究の根幹をなすモスクワにおける資料調査を、ロシアのウクライナ侵攻による渡航規制勧告によって、全く実施することができなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
国内で実施可能な資料・書籍の収集と分析をさらに進め、学会や研究会で発表を積極的に行う。モスクワをはじめとする海外における資料調査に向けて万全の準備をする。
|
Causes of Carryover |
2023年度に予定していたモスクワにおける資料調査を、外務省から渡航中止勧告が発令されているために全く実施することができなかったので、助成期間の延長申請を行った。
|
Research Products
(5 results)