2022 Fiscal Year Research-status Report
Two-Party Politics in the British Urban Communities, c. 1815-1832
Project/Area Number |
20K13218
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
正木 慶介 神奈川大学, 外国語学部, 准教授 (00757172)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 近代イギリス / ホイッグ / トーリ / 政党政治 / 政治文化 / 公共圏 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、19世紀初頭イギリスの地域社会(主に都市)における二大政党政治の展開を、故人となった政党指導者に対するコメモレーションの観点から考察することを主要目的の一つとしている。こうした「崇拝」(cult)とも呼びうる文化的実践は、しばしば「政治的宴会」(political dinners)をつうじて行われた。令和4年度は、オンライン・データベースで利用可能な一次史料(特に新聞史料)を主に利用し、政治的宴会と公共圏の関係について検討した。研究成果は雑誌論文(日本語)の形で発表したほか、オックスフォードで開催された国際学会でも報告した。これらのアウトプットをつうじ多くの有益なフィードバックが与えられ、今後さらに研究を進めていく上での足がかりを得ることができた。(刊行論文と、学会・研究会での口頭発表については、以下「10. 研究発表(令和4年度の研究成果)」を参照。) また、報告者が研究分担者として参加している、科学研究費助成事業「共和政の再検討:近代史の総合的再構築をめざして」(基盤研究A:代表者―中澤達哉・早稲田大学)が主催した、『王のいる共和政』(岩波書店、2022年)という論集(報告者も筆者の一人である)の合評会に応答者の一人として参加した。二度の合評会をつうじて、本研究課題を遂行する上での示唆を数多く得ることができた。合評会については以下のとおりである。 ・書評会でのリプライ:『王のいる共和政―ジャコバン再考』公開合評会no. 2、「日本史学と西洋史学の対話」(評者―住友陽文・小野将・河西秀哉)、オンライン開催、2022年10月23日 ・書評会でのリプライ:『王のいる共和政―ジャコバン再考』公開合評会no. 1、「西洋政治思想史学と西洋史学の対話」(評者―安武真隆・古田拓也・網谷壮介)、オンライン開催、2022年10月22日
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和4年度は、本研究課題の軸の一つとなる論文を刊行することができたものの、昨年度の遅れを取り戻すところまでは、研究を進めることはできなかった。一方で、研究成果の全体像についての見通しはたてることができている。令和5年度は単著完成に向けて、積極的に研究を進めていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は、単著の最終章となる論考を論集に寄稿する予定である。具体的には、ロンドンのほか多くの地方都市で開催された、第一次選挙法改正の達成を祝う「改革宴会」(reform dinner)において、ホイッグ党の指導者であったフォックスに対するコメモレーション(「フォックス崇拝」)がいかに表れたのかを検討する。また、年度をつうじ、本研究内容を題材とする口頭報告を国内外の学会・研究会で数度行う。
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Causes of Carryover |
予定していたイギリスでの文献調査が行えなかったため。
使用計画として、令和5年度は、イギリスにて史資料収集と学会報告を行う予定なので、その費用に利用したい。また、文献の購入費とオンライン・データベースの使用費等にもあてる。
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Research Products
(3 results)