2021 Fiscal Year Research-status Report
Bioarchaeological Research on Migration and Multi-Ethnicity in the Maya area
Project/Area Number |
20K13231
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
鈴木 真太郎 岡山大学, 文明動態学研究所, 講師 (80767757)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 古代マヤ / 骨考古学 / 移民動態 / 安定同位体 / 文化的肉体変工 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロウィルスの感染拡大に伴い、2021年度も現地への渡航を行うことができなかった。研究対象となる外国の感染状況や水際対策だけではなく、随時変更される国内の渡航制限、特に帰国時の隔離制限と、日本国が渡航に制限をかけている外国へ公金である研究費を使用して渡航ができるのか、という本質的な問題が本研究の遂行を著しく妨げている。研究採択とほぼ同時に始まった疫禍と渡航制限によって、研究対象となる古人骨資料に未だに一切触れることができていないのが現状である。本研究は実際の資料を扱うことを大前提とした研究であり、資料を扱わない限り研究を進めることは絶対にできない。オンライン技術を使ってウェビナーや研究集会等を開催したとして、何も代用できることはない。したがって本項目で記述することが可能な研究実績は全く存在しないというのが実情である。一方、現地の研究協力者とは常に密接な連絡が取れており、渡航前の段階ではあるが、本研究で研究対象となる資料の詳細な遺存状況や保管状況が把握できつつある。これにより渡航が可能になった際の作業負担は軽減される見通しであり、疫禍が終息し、安全な海外渡航が可能になり次第、スムーズな研究再開が期待されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、海外への渡航が制限されているため。一方で現地研究協力者と緊密な連絡を取りながら、図版や文献資料の入手を進めており、デジタルで処理できる作業(古い図版の書き直しや文献の整理など)について随時進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、令和2年度に続き令和3年度の研究も実質完全に停止してしまった。そのため研究実施計画の抜本的な変更を模索している。2020年度のコロナ禍による遅延を受けて変更した2021年計画では、令和3年から5年までの3年間で、グアテマラとメキシコへ1回ずつ、合計2回の当初予定よりも長期の渡航を行う予定であった。しかし、2021年度もメキシコにもグアテマラにも一度も渡航ができていないという現状を考えると、今後は、A案)グアテマラあるいはメキシコの1箇所にのみ渡航し、より対象を絞った研究を行う、または、B案)あらかじめ研究期間の延長を視野に入れて研究を行う、という対応が必要になる。これは日本国内および現地のコロナ感染状況だけではなく、現地の研究動向にも左右されるため、多様な情勢に鑑みながら検討を続けていく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、予定されていた現地への渡航が行えず、次年度使用が発生している。先述した方策に従い、A案で当初予定されていた4回の短期滞在を、1カ国1回の長期滞在に圧縮するならば、余剰の予算が出る可能性もあり、その場合は適切に返還する。予算を使い切ることを基本姿勢とすることなく、状況に応じ柔軟に資金を運用するのが肝要と考えている。一方でB案で研究期間を延長する場合には、2021年計画に従い、2カ国2回の長期滞在という形で対応する。
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