2022 Fiscal Year Research-status Report
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20K13244
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
武山 美麗 山形大学, 理学部, 技術専門職員 (80822668)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 加速器質量分析 / 放射性炭素 / 年代測定 / 炭素同位体比 / 窒素同位体比 |
Outline of Annual Research Achievements |
出生及び死亡年代が判明している現代のヒトの骨と歯の試料に対して、加速器質量分析(AMS)と元素分析型同位体比質量分析(EA-IRMS)を行い、得られた放射性炭素年代と食性モデルの依存性を調べることで、より確度の高い年代測定法の研究を行うことを目的として研究を開始した。 ヒトの骨や歯を用いて年代測定や食性分析を行う場合、骨については化学的風化作用に強い骨コラーゲンが、歯については歯牙コラーゲン、象牙質、エナメル質が試料として主に用いられる。年代測定では、その試料中の炭素同位体が、食性分析では炭素同位体比と窒素同位体比が測定される。 今年度までに骨試料はコラーゲン抽出を行い、歯試料はエナメル質を単離したものと、歯冠部全体についてそれぞれ元素分析装置(EA)で燃焼し、90%のCO2ガスを専用ガラスラインで自動回収し、鉄を触媒とした水素還元反応によってグラファイトを精製した。残りの10%のガスを質量分析計(IRMS)に送り、炭素・窒素安定同位体比の測定を行った。グラファイトは測定用のカソードに詰め、山形大学の高感度加速器質量分析装置を用いて放射性炭素年代測定を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度までにヒトの骨と歯の試料の比較のために、骨試料はコラーゲン抽出を行い、歯試料はエナメル質を単離したものと、歯冠部全体について年代測定を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度はこれまでに得られた結果を分析し、試料数が不足する場合は追加で年代測定を行う。得られた結果を国内外学会等で発表するとともに、学術論文として公表する予定である。
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Research Products
(2 results)