2020 Fiscal Year Research-status Report
DNA半減期の解明―生物標本の保存環境と分析可能性について
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20K13248
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Research Institution | Hokkaido Museum |
Principal Investigator |
表 渓太 北海道博物館, 研究部, 学芸員 (70761659)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 生物標本 / DNA分解速度 / 博物館 |
Outline of Annual Research Achievements |
生物標本において保管状態がDNA分解に与える長期的な影響を検証するために、長期実験を開始した。ニワトリの羽根の羽軸をサンプルとして用い、正確にDNA量を測定するために抽出等の条件、および測定等の条件を検証し、一律の実験条件となるよう整えた。 サンプルを収蔵庫内(25℃)・冷蔵庫(8℃)・冷凍庫(-20℃)の3つの温度条件においてモニタリングを開始した。実験開始直後および一定間隔でサンプルの一部を採取し、サンプル中に残存するDNA量および断片長を分析した。本実験は2年間程度で経過を比較し解析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究期間の初年度に新型コロナウイルス感染拡大の影響で、DNA実験機器・試薬等の調達が遅れ、実験の開始が遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
DNA分解速度の測定実験を現在行っている温度条件の長期的影響(数年単位)の検証に加えて、より長い期間の影響を検証するために、博物館に保管されている古い標本についても分析を行う。 また、紫外線等の光条件についても実験を行う。
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Causes of Carryover |
研究開始期間に新型コロナウイルス感染拡大の影響で、年度前半にかけて調達の難しい物品があり、また学会等が中止になり出張がなくなったため。今年度に必要機器を調達する予定。
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