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2023 Fiscal Year Research-status Report

製造業の技術イノベーションシステムに関する経済地理学的研究

Research Project

Project/Area Number 20K13266
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

鎌倉 夏来  東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (00791831)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
Keywords技術軌道 / 製造業 / イノベーション / 特許 / 日本
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、製造業におけるイノベーションの地理的特徴について、知識や技術の質的側面に着目しながら、それらの動態的な生成過程を定量的・定性的に分析することで、「技術イノベーションシステム(TIS)」の空間的メカニズムを解明することである。
今年度は、引き続き「IIPパテントデータベース2020年版」を利用した分析を行い、特許分類からみたイノベーションの空間性について検討を行った。より具体的には、O Huallachain(2012)の手法を応用し、地理的に集中している技術と、同じ地域に集まっている技術を分類し、可視化した。また、局所空間統計量を用いた探索的空間データ分析を行い、日本における特許を代理指標としたイノベーションパターンを示した。結果として、発明活動の密度が低い局所的な集積は、過去の産業政策や歴史的な経路の影響を強く受けている可能性が示唆された。この成果については、学会発表を行うとともに、論文として投稿済みであり、現在査読を受けている。
これまでに得られた分析結果の解釈を、特徴的な技術や技術群に注目することでより深めるため、現在、イノベーションにおける"Periphery"を改めて問い直しながら、技術軌道に関するさらなる分析手法の検討を進めている。より具体的には、地理的な"Periphery"と技術軌道における"Periphery"との関係に着目し、これらがどのようなダイナミクスを示しているのかについて、特定産業に焦点を当てた分析を行っている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

前半の年度において新型コロナウイルス感染拡大の影響を強く受けことと、2年目に産前産後休暇を取得したことにより、全体的なスケジュールには遅れがあり、研究期間を延長している。しかしながら、遅れについては徐々に解消してきている。

Strategy for Future Research Activity

定量的な研究には、当初予定していた以上の進捗が見られた。この分析をさらに深めるため、海外の研究機関に所属する研究者を日本に短期間招き、集中的に共同研究を進める予定である。これらの成果をまとめ、イノベーション政策や地域産業振興政策を担う国や地方自治体に対する政策的含意を抽出する。

Causes of Carryover

前半の年度において新型コロナウイルス感染拡大の影響を強く受けたことで海外出張の計画が大きな変更を余儀なくされた。また、当初の計画の2年目に誕生した子供の養育のため、国際会議に出席する日程を確保することが依然として容易ではなく、特に旅費の執行が少なくなっている。このような状況から、共同研究を進めている海外研究者を日本に呼び寄せるために旅費を使用する計画を立てている。

  • Research Products

    (3 results)

All 2024 Other

All Presentation (2 results) (of which Invited: 1 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] 製造業の国内回帰と地域の再工業化―進化経済地理学の視点から―2024

    • Author(s)
      鎌倉夏来
    • Organizer
      進化経済学会 2023年度 福井大会 本大会
    • Invited
  • [Presentation] Characterizing Japan’s Technological Regions Using Patent Data2024

    • Author(s)
      Kamakura N. and Baeza-Gonzalez S.
    • Organizer
      2023年度日本地理学会春季学術大会
  • [Remarks] 機構所属教員

    • URL

      https://frs.c.u-tokyo.ac.jp/kamakura

URL: 

Published: 2024-12-25  

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