2021 Fiscal Year Research-status Report
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20K13310
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| Research Institution | Shinshu University |
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Principal Investigator |
船渡 康平 信州大学, 学術研究院社会科学系, 准教授 (70802651)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 行政組織法 / 組織規範 / 裁判規範性 / 帰属 / 行政行為 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
研究計画によれば、令和3年度は、①本研究の基礎をなす部分についての研究成果の公表を継続すること、②基礎をなす部分に残された課題を認識し、新たに付け加えるべき事柄を確認することが予定されていた。
この研究計画を踏まえると、令和3年度の研究実績は次のように総括できる。
(1)令和3年度において計画されていた、①本研究の基礎をなす部分についての研究成果の公表を継続して行った。具体的には、「行政法における組織規範の法的性質（二）～（五）」国家学会雑誌134巻5=6号～11=12号という論文を公表した。これらの論文では、まず、（二）の前半で、同論文（一）の検討を踏まえて問題を設定をし、この問題に解答を与えるためにドイツ法を参照するという方法を採ることを示した。次に、（二）の後半～（五）にかけて、前記の問題に対するドイツ法の議論を詳細に検討した。
なお、公刊は翌年度となるが、同論文については（六・完）を既に脱稿している。（六・完）の前半ではドイツ法の議論の検討を続け、後半では、（二）～（六・完）前半までで検討したドイツ法の議論は、必要な修正を加えれば日本法へと導入できることを論証した。
(2)令和3年度において計画されていた②に関し、以下のようなさらなる課題を獲得した。(a)組織規範のうち、行政規則に分類されるもの（組織に関する規則）が取消訴訟において裁判規範となる条件を解明すること、(b)ドイツ法の議論を日本法へと導入する際に、ドイツ法の議論と、行政行為の存在条件に関する既存の日本法上の議論との関係をより明確にすること、である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和3年度の研究計画通りに研究を進めたため。
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| Strategy for Future Research Activity |
研究計画では、令和4年度において、令和2・3年度の研究成果を拡充し、本研究を総括する作業を行うことが予定されていた。令和3年度の研究成果として、行政行為の存在条件に関する既存の日本法上の議論を検討することが課題として得られたため、この課題に優先して取り組み、令和3年度の研究成果を拡充すべきであると考えている。
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| Causes of Carryover |
令和3年度も多くの文献の購入・貸借を行ったが、主として国内外への出張を伴う資料収集を行えなかったことが理由で、次年度使用額が生じた。令和4年度も国内外への出張は困難であると予想されるものの、令和3年度以上に多くの文献の購入・貸借を行う予定があるため、使用が見込まれる。
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