2020 Fiscal Year Research-status Report
発達障害を有する非行少年・不良行為少年への初期対応としての多機関連携の展開可能性
Project/Area Number |
20K13355
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Research Institution | Kokushikan University |
Principal Investigator |
宍倉 悠太 国士舘大学, 法学部, 准教授 (70575258)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 非行防止 / 多機関連携 / 発達障害 / 社会復帰 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、軽微な非行や不良行為を行った発達障害少年の初期対応の段階における「さらなる悪化防止」および「立ち直り支援」に焦点を当て、その適正・有効な多機関連携による対応の在り方について検討することを目的としている。このうち2020年度は、発達障害のある非行少年が有する問題および立ち直りに必要な諸条件の解明のため、「支援教育課程」の少年院等を対象に調査を行う予定でいた。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響により、当初予定していた現地訪問による実態調査の実施が困難となった。そこで、斎藤富由起千里金蘭大学准教授および守谷賢二淑徳大学准教授らのグループにご協力いただき、オンライン方式を基本とする文献購読会の開催および研究会への参加を行った。 (1)オンライン形式で開催 ①8/19 書籍『子どもを犯罪から守るための多機関連携の現状と課題』購読会(第1回)、②9/20 コグトレ勉強会(講師:井阪幸恵氏(国府小学校教諭))、③9/26 思春期・青年期の非行への対応を学ぶ勉強会(講師:小栗正幸氏(宇部フロンティア大学教授))、④10/16 書籍『子どもを犯罪から守るための多機関連携の現状と課題』購読会(第2回) (2)対面形式で開催 ①11/8 ディヤーナ国際学園における発達障害を有する少年への対応の実際(講師:小沢隆氏(NPO法人ディヤーナ国際学園名誉学園長))於:早稲田奉仕園 なおこのほかに、9月に参加および報告予定であった第62回日本教育心理学会についても、新型コロナウイルス感染症の影響により中止となった。こちらについては、翌年度以降別の学会での報告を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
【研究実績の概要】においても記載したとおり、2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響により、現地訪問による実態調査を行うことができず、大幅に研究計画の修正を迫られることになった。代替策としてオンラインを中心とする研究を遂行したが、当初予定していた計画からは大幅に遅れることとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
犯罪者処遇の実態を知るためには、現地訪問による実態調査を行うことは必要不可欠であるが、2021年度もなお新型コロナウイルス感染症の影響のため、当該調査を行うことは難しい状況が続いている。とりわけ矯正施設は感染者が生じた際の対策が非常に難しいことがこの遂行を困難にしている。 今後の研究の推進方策として、第一に、オンラインでの研究活動の継続を考えている。また第二に、実態調査が可能となる状況の前に、質問紙調査を実施することを検討している。他方で、これらの研究で十分な成果が得られない場合には、研究期間の延長申請を行い、実態調査の実現可能性を探ることとしたい。と同時に、2021年度も時機を見て十分な感染対策を講じたうえでの訪問による実態調査が可能かどうか、随時検討を行うものとする。
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Causes of Carryover |
2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響により、当初予定していた現地訪問による実態調査を遂行することができなかった、そのため、オンライン中心の研究会等の実施に研究方法を変更した。その結果、とりわけ最も多く経費を要する実態調査用の旅費の執行を行うことができなかった。 2021年度は改めて上記実態調査の実行可能性も含め研究計画を立て、予算執行を行っていく予定である。
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Research Products
(2 results)