2022 Fiscal Year Research-status Report
Regulation Approach of Digital Platform Firms' Unilateral Anti-competitive Conduct
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20K13386
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
王 威シ 早稲田大学, 法学学術院, その他(招聘研究員) (40839552)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ゲートキーパー / 競争法 / 経済法 / プラットフォーム |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度に、論文「プラットフォーム企業の競争法的規制 : EU における規制」(比較法学56巻1号102-111頁、2022年6月)が掲載された。また、国際学会The 2nd International Cyberspace Governance Forumにおいて、「Towards DMA? Platform Regulation in Japan」を題にして日本のプラットフォーム規制現状を紹介して検討した。その他の国内学会について、「DiDi処罰決定と中国データ法制の運用」(第47回情報通信学会大会、2022年11月)、「プラットフォーム規制:中国の現状について」金沢大学・金沢大学大学院法学研究科シンポジウム「デジタルプラットフォームにおける透明化と事業者規制の行方」、2022年12月)などが挙げられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度において、本研究の主な対象であるプラットフォーム企業に対する事前規制について、EUとドイツは順調に進んでいたが、アメリカでは法案の審議が難航しており、中国は伝統的な競争法アプローチを維持し続けるだけでなく、大手プラットフォームへの規制も一段落した。この背景では、日本はどのようなアプローチをとるのかについては各法域の動向を見極めりつつ、日本の既存規制ツールの限界とポテンシャルを再検証する必要が生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度では、ゼロコロナ政策の終結という機会を利用し、大手プラットフォーム規制を一段落した中国専門家・実務家・企業関係者へのヒアリングを多めに行い、「常態化監督管理」の真意を検証して日本への示唆をまとめるほか、2023年5月に施行されるEUデジタル市場法のゲートキーパー企業認定、規制効果などを検証して日本には同様な法規制が必要かどうかを検討する予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ期間中海外ヒアリングを実施できなかったため次年度使用額が生じた。主に2023年度に海外ヒアリング(主に中国)を行うことを予定している。
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