2021 Fiscal Year Research-status Report
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20K13393
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| Research Institution | Chiba University |
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Principal Investigator |
佐藤 健太郎 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 准教授 (20580393)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 選挙粛正 / 政治教育 / 五五年体制 / 立憲制 / 教科書問題 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、1930年代から1950年代における政治教育の展開を、日本政治外交史的手法により実証的に解明することを目的とする。
主な研究対象を戦前の政治教育と戦後の社会科教育・教科書問題に設定し、特に1930年代の選挙粛正運動と、1950年代の教科書問題を中心に研究を継続してきた。
2年目にあたる本年度は、初年度において収集した研究書や史料をもとに、新たな調査をしながら、論文2本を書き上げた。一つ目は4月に提出した論文であり、55年体制前後の教科書問題を教育史・政治史の観点からまとめたものである。その概要は10月の東京大学現代比較政治・政治史研究会にて報告した。もう一つは10月に提出した論文であり、1935年、36年の選挙粛正運動を新たな観点からまとめたものである。この論文の概要は何度か研究報告をし、1月の千葉大学未来型公正社会研究会で最終的な報告を行った。
いずれの論文も本年度中に刊行する論文集に収める予定であったが、コロナ禍の事情下、その刊行が遅れ、次年度の刊行ということになったのが悔やまれる。なお、「公正」をテーマにした自身の編著（選挙粛正の論文を収録）に関しては刊行寸前まで準備が整っている。この編著の序論も提出済みであるが、それと関連する報告（『公正社会のビジョン』の執筆者を招いての書評報告）も行った。さらに編者としての立場から、全体の調整にあたった。
また、論文執筆の途上では、近隣においては国立国会図書館を中心に、千葉県立図書館、市政専門図書などで調査にあたり、また、新たな論文執筆のため、若干ではあるが地方公文書館等の史料を調査し、次年度の調査の足がかりとした。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
論文２本を書き上げたのは予定通りの成果であったが、コロナ禍の影響により全体のスケジュールが後ろ倒しになり、本年度中に刊行することができなかった。刊行が遅れた分、内容をより洗練することは可能になったが、当初の計画より遅れていると言わざるを得ない。また、オンライン研究会の開催が一般的になり、他の研究者から助言を得る機会は確保できたのは救いであった。ただし、出張しやすい時期に感染状況が悪化した結果、多くの出張計画を取りやめざるを得なかった。この点も遅れの要因となっている。
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| Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍が依然続く状況ではあるが、感染対策に留意しながら、近隣図書館等での調査・遠方への出張による史料調査を進めたい。感染状況の見通しを楽観視することなく、機動的に調査できるように準備をしておきたい。なお、以前より国会図書館に入館しやすくなっていることもあり、全国・地方の新聞や憲政資料室史料を用いながら研究を発展させることは可能である。また、次年度の前半には論文集が刊行される見通しであるため、その反響や批判を踏まえながら、新しい論文に取り組み、学術雑誌に投稿したい。
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| Causes of Carryover |
今年度は当初の計画よりも出張費の使用額が少なかった。8月から9月、2月から3月に各地域で史料調査にあたる予定であったが、その時期にコロナが全国的に蔓延した結果、計画を取りやめざるを得なかった。その分必要な物品を購入することもありえたが、出張計画を取りやめる判断が遅れたため、全体的にも使用額が少なくなった。次年度においては、本来はそれほど出張をする予定ではなかったが、積極的に出張を行い、史料調査を進めていきたいと考えている。
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