2021 Fiscal Year Research-status Report
オーラルヒストリーのデータ分析:英領インド分割の個人レベルでの影響
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20K13401
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Research Institution | Institute of Developing Economies, Japan External Trade Organization |
Principal Investigator |
菊田 恭輔 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センターアフリカ研究グループ, 副主任研究員 (70865196)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | オーラルヒストリー / データ分析 / インド / インド分割 / 紛争 |
Outline of Annual Research Achievements |
インド国勢調査データに不備があったため、データの取得を再度行った。これと同時にインド分割の背景について研究を進め、おおよその状況を理解することができた。本年度は統計分析のためのデータクリーニングを行い、印パ国境と1947 Archiveのデータ、国勢調査データ(県レベル)について、地理情報をもとにデータを繋げることができた。インド分割はすべての境界が恣意的に決定されたわけではなく、英領インド時の境界に基づいたものもある。一方、プンジャブ州やベンガル州のラドクリフ境界線は住民構成などを無視した恣意的な境界であり、因果推論を行う際にはこちらに注目する必要がある。データクリーニングにおいては、これら境界線を分けてデータを作るようにした。 本来であれば今年度中にデータ分析を終える予定であったが、所属先の変更などもあり、目標を達成することができなかった。来年度は授業などの用務もなく、他のプロジェクトもおおかた終了したため、本プロジェクトに全力を注ぎ、分析および論文執筆を完了させ、ジャーナルへの投稿を開始したい。 また、本研究と関連しているインドの選挙と紛争に関する論文については、本年度についても複数のジャーナルからrejectionを受けてしまった。コロナの影響もあり、一回の査読が終了するのに要する時間が長く、思うように投稿できていないのが現状である。私の方ではできる限り迅速に、査読後の修正と別のジャーナルへの投稿を行い、なるべく早く発刊できるようにしたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
所属先の変更に伴う手続きに時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
上で示したように、本年度はデータ分析を終え、論文の執筆を行い、ジャーナルへ投稿する。それと同時に国内外の学会で積極的に発表し、多くの方々からフィードバックを得る予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額は誤差の範囲であり、次年度に研究発表のための旅費などの目的で使用する予定である。
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