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2023 Fiscal Year Research-status Report

新規公開における上場/上場廃止基準がその後の市場変更に与える影響

Research Project

Project/Area Number 20K13529
Research InstitutionMusashi University

Principal Investigator

中嶋 幹  武蔵大学, 経済学部, 准教授 (30835319)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
KeywordsIPO / 上場基準 / 新規株式公開 / 資金調達 / マザーズ市場 / JASDAQ市場
Outline of Annual Research Achievements

2023年度の研究実績は、研究の方向性の再検討および再検討後の定式化の下での予備的な分析を行ったことである。これまでの研究においては、IPOサンプルの代表性を確保する観点から、2013~2020年のマザーズおよびJASDAQのIPOを分析対象にしてきたが、両市場の上場基準・上場廃止基準に明確な違いがないという問題があった。この点について、シグナリング理論を援用して、上場基準・上場廃止基準の基準値との乖離幅に注目して仮説の構築を試みたが、説得的な理論の提示が困難であると判断した。また、定式化の修正を幾つか試してみたものの、仮説を裏付ける実証結果を得ることができなかったことも、研究の方向性の再検討に至った理由である。そこで、上場基準・上場廃止基準に明確な違いがある時期として、2000~2009年におけるヘラクレス市場(グロース基準とスタンダード基準)に注目した。(なお、2010年10月から2020年10月末におけるJASDAQ市場にもスタンダード基準とグロース基準が設定されていたが、グロース基準を選択したIPOサンプルが殆ど存在しないため分析できなかった)この分析期間のIPOサンプルについては予備的な分析を終えているため、頑健性を高める分析に着手する予定である。その一方、マザーズおよびJASDAQのIPOサンプルを分析する別の定式化として、東証1部へ昇格(市場変更)する際の時価総額基準が異なる点に注目した(マザーズから1部に市場変更する場合の時価総額基準は40億円であるのに対して、JASDAQから市場変更する場合は250億円)。今年度、IPOサンプルの特定を終えているので、昇格基準の違いがIPO企業の成長に与える影響についても分析を進める予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

これまで継続してきた研究の問題点の克服や研究の方向性の再検討に想定以上の時間を要したことが上記判断の理由である。

Strategy for Future Research Activity

新たに再定式化した分析方法の下で実証分析を進めていく。具体的には、①2000~2009年におけるヘラクレス市場のグロース基準適用企業とスタンダード基準適用企業にIPOサンプルを分類する方法と、②2013~2020年におけるマザーズおよびJASDAQのIPOサンプルが東証1部に市場変更したときに適用した時価総額基準の違いで分類する方法を並行して分析する予定である。

Causes of Carryover

研究の進捗の遅れに伴い、学会発表や論文校正に係る費用が未使用となったため未使用額が生じた。これらは、次年度に研究に必要な費用として使用する予定である。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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