2022 Fiscal Year Research-status Report
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20K13571
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Research Institution | Osaka University of Economics |
Principal Investigator |
矢野 良太 大阪経済大学, 経営学部, 准教授 (20805585)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 労働CSR / 人的資源管理 / CSR / 企業の社会的責任 / 社会的に責任ある人的資源管理 / CSR-HRM / 持続可能な人的資源管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、企業が労働CSRに取り組むことによって起きていると考えられる、人的資源管理(Human Resource Management, 以下、HRM)における社会への影響の管理とはどのようなものかを、人事制度の変化に着目した聞き取り調査によって明らかにするものである。 2021年度までは文献研究によって労働CSRによるHRMの変化を明らかにするうえで克服すべき4つの課題を整理したほか、新型コロナウイルスの影響を受けている中でも当初の研究目的を果たすことが出来る調査方法の検討を行ってきた。しかし、2022年度においても新型コロナウイルスの影響が続いたため、本調査を進めることは出来なかった。 しかしながら、これまであまりレビュー出来ていなかった、労働CSRに関連のある新たなHRMである、持続可能な人的資源管理(Sustainable Human Resource Management)や社会的に責任ある人的資源管理(Socially Responsible Human Resource Management)の先行研究のレビューを通じて、HRMに関する今日の傾向を整理することが出来た。前者では主に社会・環境・企業の持続可能性を向上する手段としてHRMが考察されており、後者では主に法令遵守や一般的なCSRの促進、HRMの社会的責任を遂行するためのHRMが検討されている。これらはHRMと社会のより強いつながりを前提としており労働CSRと重複する部分もある。しかし、それらの研究でも依然として人事制度の中身の変化にはほとんど目が向けられておらず、結果として労働CSRとしてHRMでどのように社会への影響の管理が行われているのかは依然明らかにはされていない。しかし、これらの研究をもとに本研究の位置づけを再考したことで、聞き取り調査での質問項目を再検討し、より成果が期待できる調査計画を策定することが出来た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度同様に新型コロナウイルスの影響が散発的に続いたことや、自身の研究機関の異動による影響も若干続いたことが研究の遅れに繋がった。そのため、本年度も昨年度同様に研究成果の発表には至らなかった。しかし本年度は、労働CSRの周辺領域の研究をレビューすることにより、研究目的達成に向けた成果を得ることが出来た。そのため、「やや遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスによる研究活動への影響が限定的になる見込みが高くなっているため、2023年度は聞き取り調査を実施する予定である。これまでオンラインでの聞き取り調査の方法についても検討を進めていたため、対面とオンラインを併用して調査することを考えている。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響等による研究の遅れにより聞き取り調査が実施出来ず、昨年度に続き次年度使用額が生じた。次年度使用額は主に2023年度の聞き取り調査の旅費に使用する予定である。
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