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2020 Fiscal Year Research-status Report

技術併存期におけるマネジメント

Research Project

Project/Area Number 20K13587
Research InstitutionNagoya City University

Principal Investigator

大神 正道  名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 講師 (90581603)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2022-03-31
Keywords技術マネジメント / 技術進化 / 技術認識 / 技術の併存期 / 事例研究
Outline of Annual Research Achievements

本研究の主な目的は、複数の技術が競合・併存する期間に焦点を当て、技術的認識がどのように変化(収束あるいは、さらなる発散)していくのか、そのメカニズムの一端を明らかにすることである。令和2年度においては、既存研究のレビューと事例作成のための複数技術に関する二次データの収集を中心に行った。
既存研究のレビューにおいては、本研究の対象である複数技術の併存期を分析するための鍵概念の検討を行った(現在も継続中)。具体的な鍵概念の候補としては、Howells(2002)の「帆船効果(the sailing ship effect)」や、Snow(2004)の「最後のあがき(Last Gasp)」、Raffaelli (2019)の「技術の再興(Technology Reemergence)」を挙げることができる。新技術の台頭が刺激となって、既存技術のパフォーマンスが従来考えられていた以上に伸び、複数技術の併存期間が長くなる(「帆船効果」あるいは「最後のあがき」という概念で説明される)。あるいは、既存技術に対する技術認識が変化・再定義されることで、本来の見立てであれば代替・消滅する可能性のあった技術が再興し、新技術と併存することもあるのである(「技術の再興」という概念で説明される)。現在は、これら鍵概念候補の類似点や相違点、あるいは研究の流れの整理を行っているところである。
同時に、複数技術が併存する時期に関する事例を作成するための二次データの収集も行っている。定量的なデータを集めるためには、独立行政法人工業所有権情報・研修館が提供している特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)を利用している。そこでは、日本企業が中心的な役割を果たしたと考えられる技術(自動車のトランスミッション技術等)を中心に、特許出願データを整理中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

おおむね順調に進んでいると考えられる。令和2年度は、研究環境を整え、既存研究の整理と鍵概念候補の検討、特許出願データを中心とした二次データの収集を中心に行っている。複数技術が併存する事例の作成に取り掛かりはじめたところである。次年度の追加調査の実現可能性については不確実性が残されているところではあるが、現時点において予定が大きく変わった等の問題は生じていない。

Strategy for Future Research Activity

令和3年度は、必要な一次データ収集のための調査を行いながら、事例の作成と分析・解釈を進め、論文としてまとめる予定である。しかしながら、新型コロナウィルス感染症の影響で一時データ収集のための調査が実現しない可能性があるので、理論面を中心とした成果物を提示できるように準備するつもりである。

Causes of Carryover

令和2年度は新型コロナウィルス感染症拡大の対応のために出張を行わなわず、既存研究の整理や鍵概念の検討、二次データの収集が中心であったため、次年度使用額が生じた。次年度(令和3年度)は、許される限り一次データ収集のための出張等を実施したい。

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Published: 2021-12-27  

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