2020 Fiscal Year Research-status Report
デジタルプラットフォーム・リーダーのダイナミック・ケイパビリティとイノベーション
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20K13588
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
王 亦軒 大阪市立大学, 大学院経営学研究科, 准教授 (80806729)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | デジタル・プラットフォーム / ダイナミック・ケイパビリティ / イノベーション・プロセス / エコシステム / 中国IT企業 / ケース・スタディ |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度の研究実績については,主に①先行研究のレビュー、②データの収集、③データの整理及び分析を行った。 ①先行研究のレビューでは、主に海外のトップジャーナルを中心に本研究と関連する文献を収集した。特に、ビジネス・エコシステム、デジタル・プラットフォームのリーダーシップ、ダイナミック・ケイパビリティなど、本論文と直接関係している研究にフォーカスしてレビューした。②本研究では2種類の定性的データを収集した。1つ目は、インタビュー・データである。2019年4月~2020年12月31日までに、Alibaba Group従業員10名に対して、一名当たり平均1時間以上のインタビュー調査を行った。質問項目は先行研究の項目を参照した上で全て半構造化され、意図的にインタビュー・イーの回答を誘導したものではない。2つ目は、新聞、ネット・ニュースなどに関する二次データである。2020年11月から2021年1月までに約6000件以上のTaoBao(Alibaba Groupのプラットフォーム)に関する英文記事をで集めた。データベースは世界200ヵ国、32,000以上の情報ソースを持つ「Factivia」を利用した。③上記2種類の定性的データを質的分析ソフト「NVivo」を活用し、整理した。新聞記事に関しては、関連しない記事や重複した記事などを除外し、最終的には約600件の記事に絞られた。また、Alibaba Groupのダイナミック・ケイパビリティとイノベーション・プロセスに関連するテキストをコーディングし、両者の関連性を分析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度はコロナウイルスが世界中で猛威を振るい、中国における対面のインタビュー調査が不可能となった。しかし、新たな試みとしてSNSなどを活用したため、幸いにも全てスケジュール通りだった。先行研究の整理、データの収集及び分析が順調であるため、研究はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は質的データの分析を更に進め、コーディングを精緻化する作業も行う。また、学会発表及び論文の執筆にも取り組む。同僚、他の研究者などの専門家にも研究報告を行い、より完成度の高い研究に仕上げる。
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Causes of Carryover |
ほぼ使用額に達したが、807円のみの使用額が生じた。今年度特に他の用途はなかったため、次年度の研究に活用する。
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