2021 Fiscal Year Research-status Report
効果的な物語広告のクリエイティブ要素解明と新たなクリエイティブ手法の開発
Project/Area Number |
20K13627
|
Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
津村 将章 中京大学, 経営学部, 准教授 (60735223)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 物語 / 広告 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度においても引き続き、物語に関する文献レビューを行った。当該年度では、主として文学理論、物語創作論、物語理解研究、マーケティングや経営分野に関する論文のレビューを中心に行った。文献サーベイの結果、本研究における主要テーマである葛藤・困難を伴う物語構造は国内外の多くの作家が重要視していることが明らかとなった。また、広告のみならず、これまで以上に多くの分野で物語に関する研究が行われていることも明らかとなった。 2021年度は前年度に実験を行った短時間の動画広告における物語要素の効果について分析を行った。これまでの既存研究において、短時間の広告において物語要素の効果について論じられた研究はほとんど存在しないか、あっても1-2分程度の尺であり、それよりも短い動画広告と物語要素の関係についてはほとんど研究が行われてこなかった。このため、2020年度において、この点を明らかにすべく調査を行った。特に本研究の課題である、物語中に描かれる葛藤や困難、解決の効果について焦点をあて実験を行った。この結果については、2021年度に日本消費者行動研究学会にて発表を行った。 また、2021年度は物語に関する基礎的な研究として、物語の選好、物語への態度、物語ジャンルと接触頻度の関連、物語への移入、共感性、ビッグファイブとの関連性についての調査を行った。この結果については、現在データを整理中であり、今後学会、論文等で発表を行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度から行ってきた広告における物語構造要素のクリエイティブに関する研究においては、おおよそ期待した結果が得られた。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は得られた結果をより詳細に分析するため、どのような要素が重要であるのかについて、2020年度に行った文芸作品に関する研究を発展させた研究を行う。また、2021年度に行った調査の結果をまとめ発表をする予定である。
|
Causes of Carryover |
当該年度においての研究は、学内研究費を使用することによりカバーできる部分が多かったため、想定よりも支出が少なかった。次年度以降は、いくつかの実験を行う予定であるため想定以上の支出が生じる可能性がある。
|
Research Products
(1 results)