2020 Fiscal Year Research-status Report
Study on the formation process and moderators of consumer affinity
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20K13628
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
寺崎 新一郎 立命館大学, 経営学部, 准教授 (70732452)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 消費者アフィニティ / カントリー・バイアス / 制御焦点理論 / 対外感情 / コミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、言語、文化における類似性、および対象国への個人的な経験などに由来した、特定の国家に対する好意や愛着として概念化される消費者アフィニティ(以下、アフィニティ)に着目し、アフィニティが影響を及ぼしやすい条件や要因、その構築プロセス等を包括的に検討することを主たる目的とするものである。2020年度は、『多文化社会の消費者認知構造:グローバル化とカントリー・バイアス』(単著、早稲田大学出版部、2021年)を上梓することで、本研究の鍵概念であるアフィニティに関する理解を深めるとともに、リサーチ・クエスションの見直しを図った。さらに、本書で扱った内容の一部を南山大学アジア・太平洋研究センターにて報告することで、研究成果の普及を図ると同時に、聴講者とのディスカッションを通して有益なコメントを得ることができた。 次に、アフィニティと消費者反応との間の調整要因を検討するにあたって、制御焦点理論に注目したことから、制御焦点のプライミングタスク方法論を開発し、スタディを進める際にこの操作タスクを用いる準備を進めた。なお、本研究成果は2021年5月発行の『立命館経営学』(立命館大学経営学会)に掲載が決定している。また、アフィニティとサービス・リカバリーとの関係性を検討した研究成果の一部を日本商業学会第70回全国研究大会で発表し、グローバル・マーケティングとサービス・マーケティングとの接点についても検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度に予定していた消費者アフィニティの研究レビューは、書籍の一部としてまとめ上げられたことで、完了することができた。また、2021年度に予定している消費者アフィニティが影響を及ぼしやすい条件や要因に関する研究についてもほぼ完了している。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は消費者アフィニティが影響を及ぼしやすい条件や要因に関する研究を論文化し、専門誌に投稿を予定している。さらに、ネガティブなカントリー・バイアスとアフィニティとの交互作用効果を検討する研究を進めていくことを計画しており、現在はリサーチ・クエスションやリサーチ・デザインの検討に着手した段階である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額は3万円ほど浮いた理由は、図書購入費を大学図書館に依頼したことで、若干研究費を抑えることができたからである。21年度は、こうした浮かせた3万円を加えた金額を、主に海外での大規模な消費者調査や、国際会議での研究成果発表に充当することで、研究を進めたいと考えている。
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Research Products
(6 results)