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2020 Fiscal Year Research-status Report

価値共創における個人知活用の意義ー持続的幸福度との関連性ー

Research Project

Project/Area Number 20K13631
Research InstitutionKonan University

Principal Investigator

青木 慶  甲南大学, マネジメント創造学部, 准教授 (50761045)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2022-03-31
Keywordsスキルシェア / 持続的幸福度 / ユーザーイノベーション
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、個人知の活用を促進し、社会に有用な価値を創出するとともに、個人の幸福度を高めるメカニズムを明らかにすることである。Consumer to Consumer (C to C)ビジネスの発展に伴い、個人がビジネスに参画する機会が増えたが、本研究では特に知識や経験などの無形資産を活用する、スキルシェアに焦点を当てる。
2020年は、世界的にCOVID-19の感染拡大の影響を受けて、様々な分野でパラダイムシフトが加速した。日本でも、外発的に働き方改革やデジタルシフトが促され、副業や複業が受容され始めている。このような潮流は、個人のスキルの重要性を浮き彫りにし、本研究の意義を増幅するものである。
2020年度の研究成果は、前年度までに実施した調査結果(本研究に先立ち実施したプレ調査)を元にした対外発表と、スキルシェア参画者へのインタビュー調査に大別される。前者に関しては、スキルシェア参画者の持続的幸福度が有意に高いことが示されたという定量的調査の結果を、学会発表、研究記事としての公開、ジャーナルへの投稿という形で対外的に発表した。具体的な発表内容は、スキルシェアへの参画が個人の幸福度を向上させる、つまり経済的価値のみならず、社会的価値をも増大させることが実証的に示されたというものである。在宅時間が伸長し、副業や複業への関心が高まる中、個人知の活用が幸福度の向上にも寄与することが示唆されたことは、非常に注目すべき結果であると言えよう。この結果を踏まえて、2020年度の後半から、なぜそれが起きるのかを明らかにするために、当事者へのインタビューを開始した。インタビュイーは、イノベーションの担い手として、これまでに多くのユーザーイノベーション研究で取り上げられてきた、LEGOとMUJIのリードユーザーを対象とした。2020年度内に、合計12名へのインタビューを実施した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

具体的な成果発表は、以下の通りである。
『個人知の活用と持続的幸福度の関係性 ― スキルシェアがもたらす社会的価値―』日本マーケティング学会(オンライン開催)にて、フルペーパーでの審査を経て発表。
“Social value created by co-creation - new aspects of consumer participation” Impact 2021, (2) pp.82-84 https://doi.org/10.21820/23987073.2021.2.82 本研究を含む、これまでの研究内容について、インタビュー形式の記事にて紹介。
"The Relationship between Well-Being and Knowledge Sharing" Sustainability, 13 (9) Special Issue Sustainable Business Models: Implications for
Consumer Marketingにて査読付き論文の公刊。
また、無印良品のユーザー代表として、メディア(書籍出版、テレビ出演など)で活躍する5名のリードユーザー、およびAFOL(大人のレゴファン)として、レゴの創作や写真撮影、あるいは書籍出版を通じて国内外で活躍する7名のリードユーザーにインタビューを実施した。

Strategy for Future Research Activity

2021年度はインタビュー結果の分析を行い、なぜスキルシェアへの参画、すなわち個人知の活用が、当人の持続的幸福度の向上に寄与するのかを明らかにする。分析結果を学会で発表することで、国内外の研究者や実務家からフィードバックを得て、理論を精緻化する。
当初の予定では、インタビュー調査の後に大規模な定量的調査を実施する予定であったが、海外ジャーナルのチーフエディターを含む、複数の研究者から、このリサーチクエスチョンは定性的調査で明らかにすべきではないかというアドバイスを得た。インタビューの分析結果と照らして、さらなるインタビューを実施するのか、予定通りに定量的な調査を実施するのかを検討する。

Causes of Carryover

感染症拡大により、参加予定の学会が延期やオンライン開催となり、旅費を使用しなかったことが大きな要因である。移動制限が解かれれば、次年度以降に学会参加費として使用するが、状況を鑑みて判断する。
その他には、2021年2月に発生したオープンアクセスの費用(品目:その他)が、2021年度として計上されることになった。これについては速やかに計上予定である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2021 2020

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 2 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] The Relationship between Well-Being and Knowledge Sharing2021

    • Author(s)
      Kei Aoki
    • Journal Title

      Sustainability

      Volume: 13 (9) Pages: 4978

    • DOI

      10.3390/su13094978

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] Social value created by co-creation - new aspects of consumer participation2021

    • Author(s)
      Kei Aoki
    • Journal Title

      Impact

      Volume: 2 Pages: 82-84

    • DOI

      10.21820/23987073.2021.2.82

    • Open Access
  • [Presentation] 個人知の活用と持続的幸福度の関係性 ― スキルシェアがもたらす社会的価値―2020

    • Author(s)
      青木 慶
    • Organizer
      日本マーケティング学会

URL: 

Published: 2021-12-27  

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