2021 Fiscal Year Research-status Report
ブランド・イメージを通じたブランドとの関係性の強化に関する実証研究
Project/Area Number |
20K13632
|
Research Institution | University of Marketing and Distribution Sciences |
Principal Investigator |
羽藤 雅彦 流通科学大学, 商学部, 准教授 (50756640)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | ブランド・イメージ / ブランド / 同一化 / 消費者行動 / マーケティング / ブランドとの結びつき / ブランド・リレーションシップ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ブランド・イメージに着目し、その概念の特徴や測定手法、また、消費者に与える影響を検討することである。 令和2年度にブランド・イメージに関する幅広いレビューを行った。その結果、ブランド・イメージの測定尺度については多くの研究で用いられているものがあるわけではないため、個別に適した尺度を用いることが必要なことがわかった。この点を受け令和3年度においては、ブランド・イメージの中でも大学が有するイメージに着目して研究を行った。大学の受験・入学を消費者行動の文脈で捉えると、購買者と消費者が一般には異なる傾向があることが指摘できる。大学入学に関わる経費は主に保護者が支弁する一方で、実際に通い講義を受講するのはその子供である。令和3年度はこういった購買者と消費者が異なるカテゴリーに注目しながら大学が有するイメージが保護者とりわけ母親が子供が受験する大学への意思決定にどのように影響を及ぼすかを具体的に検討していった。その結果、母親は大学選択において大学での学びや社会的評価、学生サポートのすべてを重視する層、社会的評価を比較的重視する層、学生サポートを重視する層、すべてをあまり重視しない層がいることが明らかになる。この他にも、特定のブランドが有するイメージが消費者の意思決定にどのような影響を及ぼすかに関する実験を複数回行っている。そこで検討した事項については令和4年度の学会報告・論文発表に向けて研究を進めている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和3年度に実施したレビュー並びにアンケート調査の分析は順調に進んでいる。令和4年度の学会報告も決まっているが、論文化は現時点では十分にできているわけではない。
|
Strategy for Future Research Activity |
ブランド・イメージに注目した研究を5月の学会にて報告する。そこで気がついた点を分析や解釈に反映させながら論文化していくことを目指す。また、議論を客観性をより高めるためにも複数回の実験を引き続き行いたい。
|
Causes of Carryover |
令和2年度に引き続き新型コロナウイルスの影響で出張等が困難になったため、旅費が不要になった。 本年度は実験やアンケート調査を複数回行う予定のため、調査費として使用する。
|
Research Products
(3 results)