2021 Fiscal Year Research-status Report
ケアの質を高める介護・リハビリテーション専門職のキャリア形成支援方策の開発
Project/Area Number |
20K13689
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Research Institution | Naragakuen University |
Principal Investigator |
大浦 智子 奈良学園大学, 保健医療学部, 教授 (10581663)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 介護 / リハビリテーション / キャリア形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,高齢者介護・リハビリテーションの質の向上にむけて,介護・リハビリテーション専門職のキャリア形成支援方策を開発する予定であった.しかし,研究に協力する医療・介護領域の臨床実践者との対面会議や調査対象者へのインタビュー調査を実施することが困難であったことから,本年度は関連テーマの既存調査対象者への追跡データの収集を中心に行った.特に,研究に協力する医療・介護領域の臨床実践者の負担に配慮しつつ,新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から,非対面形式での追跡調査,次年度以降の実施に向けた新規施設の調整とした. 介護施設で働く人を対象とした健康と仕事パフォーマンスに焦点をあてた横断調査(2019年度)の追跡調査の質問項目は,従前の質問項目(基本情報,健康状態,健康行動,サポート,仕事パフォーマンス)に加え,研修や勉強会への参加状況とコロナ禍における仕事への影響等で構成した.2019年の調査対象74名のうち,2022年1月時点で退職および退職予定者を除外した介護支援専門員と介護職員など59名に質問紙を配布し,56名(男性13名,女性43名)から回答を得た.2018-2019年度と2020年度-2021年10月では職場・法人内研修の対面参加が約85%から55%に減少したが,遠隔・オンデマンド参加はそれぞれ約30%から約79%,約13%から約30%への増加傾向がみられた.一方,職場・法人外の自己学習については対面参加が約40%から約15%に減少したのに対し,遠隔参加が約4%から約7%,オンデマンド参加が約11%から約19%と増加傾向であった.また,コロナ禍における仕事に関する自由記述回答では,感染予防や仕事に対する責任感の高まりとともに,感染への不安・心配が多く見受けられ,マスク着用による介護への弊害(表情が見えにくい・声が伝わりにくい等)や研修機会の減少が挙げられた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症拡大によって研究に協力する医療・介護領域の臨床実践者との対面会議および移動の制約が生じ,当初予定の調査の実施が困難となり,遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度に実施した調査結果を2019年度結果と突合し,健康意識やストレスの変化に着目した分析を進める予定である.さらに,既存データの再分析および追跡調査やヒアリングで得られた結果に基づき,介護・リハビリテーション専門職を対象とした自記式質問紙調査の規模を拡大して計画する.
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Causes of Carryover |
学会などがweb開催となったことで旅費支出が軽減したことに加え,データ収集が十分できなかったことからデータ入力等に伴う使用額に変更が生じた.感染状況と協力施設の負担を鑑みながら,次年度にデータ収集と入力に使用する予定である.
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Research Products
(1 results)