2023 Fiscal Year Research-status Report
"Homes" and "Families" as Children's Rights in a period of family diversity :a Comparative Study of Japan, U.K. and France
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20K13698
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
安藤 藍 千葉大学, 教育学部, 准教授 (20750441)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 家族の価値(Family Values) / 子どもの最善の利益 / 社会的養護 / 社会的養育 / 里親制度 / 子どもの権利 / 家族の多様化 / ケアの社会化 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、2022年度のパリ在住里親のヒアリング、収集してきた英語文献・仏語文献の知見をふまえ、論文執筆をおこなった。2023年度中の刊行には間に合わなかったが、2024年度には公表予定である。 また、国内調査は予定通り行うことができなかったものの、社会的養護関連の社会活動等では、元里子等の子どもたちの声を聴く企画、元里親の措置解除後の支援ニーズに関する実態調査に継続的に携わってきた。養育現場から学問的に問うべき課題を精査する土壌はできており、原稿化を検討している。 このほか、既存調査にもとづく論文の執筆をつづけている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の文献調査を進め、関連テーマでの成果も順次公開予定である。一方養育現場へのフィールド調査は、既存の対象者とのネットワークは保っているものの、新型コロナウイルス感染症の影響で国内外調査ともに見合わせてきた期間が長かった。また、産休・育休取得等の影響で調査研究を中断・延期せざるを得なかったことから、当初予定より「やや遅れている」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の問題関心に即しつつ、状況をみてアプローチを変更し課題を遂行していく。新型コロナウイルス感染症の蔓延によって中断していた国内調査は、本課題と関連した社会活動と並行しつつ、学術的な知見に昇華するように実行していく。とくに子どもの立場に軸足をおいた課題に取り組みつつ、元里親等の養育者、支援者にも目配りする。 また海外文献のまとめ、既存の調査の論文化も継続して行う。海外のフィールド調査について、2023年度は現地への訪問が調整されていたが都合により今年度に持ち越しになったため、確実に実施する。事前に可能な範囲でオンラインでのヒアリングも継続したい。これらの調査で得たものを、2024年度には報告や原稿の形にしていく予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じたのは、海外調査に赴く予定であったものが、新型コロナウイルス感染症の流行によって実施できなかったため、また研究中断のためである。2022年度・2023年度はオンラインでのヒアリングの謝金等に充てたが、今年度は海外調査を予定しているため、渡航費やコーディネーター謝礼等具体的に検討していく。
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