2022 Fiscal Year Research-status Report
在日コリアンの幼少期における出自を知る出来事の検討
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20K13704
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
尹 成秀 帝京大学, 文学部, 助教 (70793793)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 在日コリアン青年 / 出自を知る出来事 / グラウンデッド・セオリー・アプローチ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,在日コリアンが幼少期に出自を知った際の情緒的体験と意味づけを明らかすることを目的とする。そのため,在日コリアン青年を対象に質問紙調査を行い「出自を知る出来事」の実態を明らかにした上で,特に幼少期における「出自を知る出来事」についてインタビュー調査を行い,プロセス・モデルを生成し,検討を行う。 2022年度は,日本心理臨床学会での自主シンポジウム「心理臨床における在日コリアンの心の理解-在日コリアン青年の対人関係と対象関係-」を企画し,2021年度までの一連の研究成果を発表した。また,民族学校出身の在日コリアン青年を対象に行った質問紙調査により,民族教育の経験と民族的アイデンティティの関連について示した。 そして,在日コリアン青年を対象に,幼少期の「出自を知る出来事」とその体験についてインタビュー調査を行った。インタビュー調査は,対面によるインタビューと、オンラインによるインタビューを併用して行った。本研究では,プロセス・モデルの生成を目的としており,データ分析の手法として,グラウンデッド・セオリー・アプローチを採用した。調査協力者の選択的サンプリングは,まず,民族学校出身者,日本学校出身者のように,民族教育の経験の有無で行った。データ分析の結果,次に,「出自を知る出来事」の体験をネガティブな体験として意味づけている者について,インタビュー調査を行った。なお,インタビュー調査は継続中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度も,COVIT-19の影響により,在日コリアン青年が参加する行事やイベントの中止ならびに変更が生じたため,調査協力者の募集とインタビューの実施が当初の計画よりもやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は,引き続き,インタビューを対面あるいはオンラインで実施し,予定していた研究を遂行していく。
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Causes of Carryover |
COVIT-19の影響により,インタビュー調査の実施がやや遅れため,次年度使用額が生じた。インタビュー調査における旅費,協力者への謝金,トランスクリプト作成のための費用および成果公表に伴う費用等に使用する予定である。
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