2021 Fiscal Year Research-status Report
独居高齢者の社会的孤立を予防する修正可能な要因の解明
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20K13719
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
江尻 愛美 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (90738890)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 社会的孤立 / 独居 / 地域高齢者 / 介護予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、独居者の孤立状況に関連する生活習慣や健康状態、社会要因等の修正可能な要因を明らかにすることを目的としている。研究2年目である2021年度は、前年度に実施した孤立の予測因子に関するシステマティックレビューおよび地域在住高齢者を対象とした郵送調査の結果、および申請者の所属部署で実施した会場招待型健診の結果を基に、社会的孤立の関連要因を横断的に検討した。 社会的孤立はLubben Social Network Scale-6で評価し、12点未満を社会的孤立と定義した。同居者がいない者を独居者、いる者を非独居者とした。修正可能な関連要因は、身体的要因(手段的日常生活動作、5m最大歩行時間)、精神的要因(Mini Mental State Examination、WHO-5精神的健康状態表)、社会文化的要因(社会的凝集性、週2日以上の運動習慣)とした。孤立の有無を従属変数、性、年齢、暮らし向きを共変量としたロジスティック回帰分析を独居者・非独居者別に行った。 社会的孤立者の割合は、独居者43.3%、非独居者26.5%だった。独居者・非独居者ともに、最大歩行時間が遅いこと、WHO-5得点が低いこと、社会的凝集性得点が低いことが社会的孤立と有意に関連しており、独居者においてのみ運動習慣がないことが社会的孤立と有意に関連していた。独居高齢者に特異的な社会的孤立の予防方略として、運動の習慣化の介入が有効である可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
社会的孤立の関連要因を横断的に検討し、独居者に特異的な関連要因を明らかにすることができた。 ただし、当初予定していたインタビュー調査は、新型コロナウイルス感染症流行のため実施が困難となった。そのため、研究計画を一部変更し、申請者の所属部署で実施した会場招待型健診の結果も併せて分析データとして使用することで、郵送調査だけでは測定できない歩行機能や認知機能のデータ使用が可能となり、多角的な観点から孤立の関連要因を検討することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
対象者に対して追跡調査を実施し、運動習慣が独居高齢者の社会的孤立の予測因子となるかについて縦断的な検討を行う。また、運動習慣の定着を推進するための有効な方策についても検討し、社会的孤立の予防策として提案する。
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Causes of Carryover |
国内外の学会参加のための旅費を計上していたが、新型コロナウイルス感染症流行のためオンラインでの開催となったため、次年度使用額が生じた。 学会参加費や論文英文校正料、論文掲載料に使用する。
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Research Products
(1 results)