2021 Fiscal Year Research-status Report
施設入居高齢者が食生活で重視する項目の具現化および、現在の食生活との関係の究明
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20K13722
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
高瀬 麻以 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (70826320)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 高齢者 / 食生活 / コロナ禍 / アンケート調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
食生活に対する満足感は高齢者の心身の健康状態に関連する。しかしながら、満足感や食事の楽しさを作り上げる要素(例:誰かと一緒に食べることなのか等)に関しては、明らかでない部分が多い。そこで本研究は、施設入所高齢者が食事の中で重視する項目を具現化し、高齢者特性や健康状態との関連を探ることを目的としている。 この研究を申請した時は新型コロナウイルス流行前であり、高齢者は感染リスクなどを考慮せずに共食等を行えた。一方で、コロナ禍においては感染を避けるために、共食がまず制限された現状であり、本研究もコロナ禍における食生活を理解するところから始めなければならない。 今年度はシニア向け分譲マンションにて、食事に関するプレ調査を行った。シニア向け分譲マンションとは、自立して生活ができる高齢者が居住し、必要に応じて軽度な介護支援を受けて生活ができるマンションである。これまで、このようなマンションや老人ホーム等は、皆で食事ができる食堂等が特徴であったが、新型コロナウイルスの流行を受け、現在共食をしにくい状況である。そこで、コロナ禍における、マンション居住者の食生活を探るべく、アンケート調査を行った。 まず、調査対象のマンションでは食堂(レストラン)が備えられていたが、新型コロナウイルスの影響でほぼ利用者がいない状況であった。特にお一人暮らしの高齢者に関しては、ひとりで食べてる食事の回数が増える可能性が危惧された。そのような状況下において、マンション入居者約200名に向けてアンケート調査を行った。アンケートの中では心身の健康状態に加え、一人で食事をとる日、10品目食品群のバランス等を調べた。アンケートは3月に行い、現在データに起こしている最中であり、後日その結果を報告する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在、新型コロナウイルスの影響で、施設やマンションでの調査などがしにくい状態である。特にインタビューは対面ではしにくく、本来予定をしていたラダリング法などは実施が難しい。今後はインタビューを半構造化インタビューに変更することも視野に入れ、調査を進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は今年度のアンケートの解析を行うと共に、現在の食生活や、食生活で特に大事にしている項目に関して、ヒアリングを行う。ヒアリングはオンラインで行える内容に変更をする。その後、より大規模な人数でアンケート調査を行い、対象者特性との関連を調べる。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの流行により、調査が計画通りに進んでいないのが現状である。今年度より計画方針を少し変更し、コロナ禍における食生活について調べ始めたため、今後はコロナ禍でも実施できる研究方法などを採用しつつ、調査を進める予定である。 具体的には、インタビュー調査、およびオンラインシステムを用いたアンケート調査を行う。
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