2022 Fiscal Year Research-status Report
The Effects of Work Environment and Human Resource Development on Retention of Older Workers in Elder Care
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20K13743
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Research Institution | Osaka University of Commerce |
Principal Investigator |
大平 剛士 大阪商業大学, 総合経営学部, 講師 (60844090)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 高年齢介護職 / 職場継続 / 選択・最適化・補償 / 職場環境 / 人材育成 / 能力開発 / 継続雇用 / 高齢者就労 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、職場環境の整備や人材育成による能力開発が、選択・最適化・補償の3つの戦略を通じて、高年齢介護職の職場継続に与える効果を検証することである。2022年度においては、第1に、介護施設で働く高年齢介護職員を対象としたインターネット調査の予備調査を実施した。調査会社の登録モニタの中から、介護老人福祉施設や認知症対応型共同生活介護などの介護施設で勤務する60歳以上の従業員を抽出し、2023年2月と3月の2時点でインターネット調査を実施した。調査の結果、80名から回答の協力を得ることができた。現在、予備調査結果の分析や、2023年度に計画しているインターネット調査の本調査および郵送調査の実施内容や調査項目の検討を行っており、高年齢介護職の職場環境や選択・最適化・補償の調査項目を中心としたインターネット調査の本調査を実施する。第2に、公益財団法人介護労働安定センターが実施した「令和元年度介護労働実態調査」の労働者調査の個票データを用いて、高年齢介護職員の人材育成と職務能力の向上、職務満足の関係に関する分析を実施した。分析の結果、OJTやOff-JTの人材育成は高年齢介護職員の職務能力と正の関係を持つことがわかった。また、職務能力の向上は高年齢介護職員の職務満足との間に正の関係があることが確認できた。さらに、OJTとOff-JTの人材育成は、職務能力の向上を通して高年齢介護職員の職務満足に正の間接効果を与えていることもわかった。今後、本研究結果をもとにした論文を投稿する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度においては、計画していた高年齢介護職を対象としたインターネット調査の予備調査を実施することができた。現在、予備調査結果の分析や、2023年度に計画しているインターネット調査の本調査および郵送調査の実施内容や調査項目の検討を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度においては、高年齢介護職の職場環境や選択・最適化・補償の調査項目を中心としたインターネット調査の本調査を実施する。また、高年齢介護職や人事担当者等へのインタビュー調査に関しては、新型コロナウイルス感染症の影響により、調査実施が不可となる可能性が極めて高いため、代替策としてインターネット調査の本調査の自由回答、および介護施設への郵送調査を活用したい。
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Causes of Carryover |
2022年度に計画していた高年齢介護職へのインターネット調査が新型コロナウイルス感染症の影響により予備調査の実施にとどまった。2023年度に当該インターネット調査の本調査および介護施設への郵送調査を実施する。
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[Book] 組織理論入門2022
Author(s)
須田 木綿子、米澤 旦、大平 剛士
Total Pages
200
Publisher
晃洋書房
ISBN
9784771036260