2021 Fiscal Year Research-status Report
Construction of a policy reflection model for "voices of persons with disabilities" at the regional independent living support council
Project/Area Number |
20K13748
|
Research Institution | Kansai University of Social Welfare |
Principal Investigator |
萬代 由希子 関西福祉大学, 社会福祉学部, 准教授 (40549200)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 障害当事者 / 地方自治体 / 意見把握 / 政策反映 / 自立支援協議会 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.全国アンケート調査について 2020年度に行った「全国の地方自治体における障害当事者の意見把握と政策反映の現状と課題」に関するアンケート調査の結果を考察した。アンケート結果については、2021年9月の日本社会福祉学会にて発表した。また、2022年3月刊行の関西福祉大学研究紀要に投稿し掲載され、順調に進めることができた。 2.「障害当事者の声」準備委員会の実施について 2021年度は、1箇所の地方自治体(市)を対象に「障害当事者の声」準備委員会を立ち上げ、年3回の会議を開催した。「障害当事者の声」準備委員会は、障害当事者、福祉専門職、基幹相談支援センター、自立支援協議会、自治体職員、学識経験者で構成された会議である。会議のテーマは「大多数の障害当事者の声を集める方法」として話し合った。また、2020年度に実施した全国アンケート調査の結果についても会議のメンバーで共有した。障害当事者の意見収集の方法としては、①自立支援協議会のホームページを作成し、掲示板の設置、SNSを活用する。②タウンミーティングを開催し、当事者同士の交流を目的とする。③サロン(仮)を開催し、参加した障害当事者がピアサポーターになることを目的とするという意見が出された。その他、障害種別に配慮した形で対面、メール、電話などの複数の方法を検討することが話し合われた。障害当事者の意見収集について、政策反映を目的とすると障害当事者団体の足並みが揃いにくいことから、まずは障害当事者の意見を出してもらうということに焦点化した取り組みとする意見が出された。話し合われた内容は会議録を作成し、データとして収集した。現在はデータ分析を進めている途中であり、今後も進めていく予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
全国アンケート調査を分析し課題を明らかにすることができた。また、当初は、「障害当事者の声」準備委員会を1市1町で実施することを考えて調整していたが、残念ながら1市の実施に留まった。しかしながら1市において、「障害当事者の声」準備委員会を年3回実施しデータ収集することができたため、研究はおおむね順調に進展していると考える。
|
Strategy for Future Research Activity |
2021年度の研究成果を学会で発表し、論文として投稿する。1箇所の地方自治体および地域自立支援協議会を対象として、2021年度に「障害当事者の声」準備委員会で作成した「障害当事者の声」の意見収集の方法案を実行する。その企画・振り返りは、地域自立支援協議会の当事者部会が行う。実際に実行された政策反映モデル案の実施状況および当事者部会で話し合われた会議録等のデータを収集し、分析する。
|
Causes of Carryover |
研究計画では、対象地域を1市1町として実践活動を行う予定であったが、実際には1市のみの実施となったことが理由として挙げられる。また、新型コロナウィルスの影響により日本社会福祉学会がオンライン開催となったことにより、出張費が減少したことも理由である。
|