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2021 Fiscal Year Research-status Report

一時保護所職員を対象にした外部研修プログラムの作成およびSVの有効性の検証

Research Project

Project/Area Number 20K13753
Research InstitutionShowa Gakuin Junior College

Principal Investigator

阪無 勇士  昭和学院短期大学, 人間生活学科こども発達専攻, 助教 (10850969)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywords児童相談所 / 一時保護所 / 研修 / スーパービジョン / 子ども中心の関わり
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、児童相談所一時保護所における子どもの権利擁護やケア・アセスメントが求められる現状を鑑みて、子ども支援・職員支援に役立つ「子ども中心の支援モデル」の構造や妥当性を検証し、支援モデルが求められる実態を明らかにすることを目的に質問紙調査を行った。調査対象は全国の一時保護所154カ所に所属する直接処遇職員であり354名(平均年齢41.92歳±13.78)から回答を得られた。
分析の結果、子どもや職員のケアと成長に役立つ「子ども中心の支援モデル」が構築された。このモデルは4つのテーマ「STEP1:子ども中心の関わり」、「STEP2:問題への気づきと関わり方の検討」、「STEP3:支援的に関わる力の向上と回復」、「STEP4:支援的な組織づくり」で構成されている。STEP1からSTEP4の順に職員研修を構想することで、職員は「子ども中心の関わり」を効果的に身に付けることが示唆された。
また、実態調査の結果、職員の24~48%は、共感満足(職場の子どもや同僚との関係・自分自身の資質や人生に対する満足感)をこの1週間のうちに1度も経験できずにいること、職員の19~29%は共感疲労(PTSDに見られる再体験、過覚醒、認知・気分の変化、回避など)をこの1週間のうちに何度も経験していること、さらに、職員の12~13%は子どもの問題行動やトラウマ症状を悪化させる強制的・回避的な関わりを行っていることが明らかになった。
職員の87~98%が「子どもの中心の支援モデル」に関する研修を、職員の94%はスーパービジョン(以下、SV)を必要に感じていることから、研修やSVの導入と効果検証が今後の課題と考えられる。
また、各職員の研修やSVのニーズを簡便に把握する「研修・スーパービジョンのニーズを把握するシート」を作成した。3種類作成し、職員の希望、支援状況、職場状況に適した研修内容を把握する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

令和3年度は令和2年度に実施予定であった児童相談所一時保護所の実態調査について、全国調査、分析、報告書の作成を終えた。これにより子どもの権利擁護やケア・アセスメントなど、一時保護ガイドラインの内容に基づく職員研修の実施モデルが明らかになり、より効果的な研修内容の構想が可能となった。
現在は令和3年度に実施予定であった子ども中心の支援モデルに基づく研修の実施と効果検証について、研修資料の作成と研修の実施を進めている。研修資料の作成について、進捗状況は70%程度である。

Strategy for Future Research Activity

令和4年度は、令和3年度に実施予定であった子ども中心の支援モデルに基づく研修の実施と効果検証について、研修資料の作成を進め、進捗状況100%を目指す。
また、当初の研究計画に基づいて、職員に対する効果的なスーパービジョン(以下、SV)の実施モデルを明らかにするために、実態調査におけるSVの内容を詳細に分析する。その後、インタビューガイドを作成し、インタビュー調査を実施する。その後、得られた逐語データを分析し、SVを受けた職員が子ども中心の支援モデルを身につけていくプロセスを明らかにする。

Causes of Carryover

令和3年度に実施した全国調査について、かかる費用が当初の計画以上であった。このため、令和4年度分の交付額\300,000を前倒しで使用した。次年度に繰り越す額については、質問紙の実施と分析にかかる人件費にあてる予定である。

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Published: 2022-12-28  

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