2020 Fiscal Year Research-status Report
更生保護施設に勤める支援専門職の役割形成の要因およびプロセスに関する質的研究
Project/Area Number |
20K13765
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
相良 翔 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (40736469)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 支援専門職 / 更生保護施設 / 役割形成 / 専門職アイデンティティ / 犯罪社会学 / 福祉社会学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「更生保護施設に勤務する支援専門職(社会福祉士や精神保健福祉士など)の役割形成の要因およびプロセスはいかなるものなのか」という問いを明らかにすることを通じて、以下の3点について言及することにある。第一に、質的調査を通した科学的分析により、更生保護分野において支援専門職が活躍できる要因について浮き彫りにする点である。第二に、更生保護施設に勤務する支援専門職の待遇のあり方について検討する点である。第三に、更生保護分野で勤務する支援専門職の専門性のあり方についてより社会的な課題とする点である。 2020年度においては、更生保護施設に勤務する支援専門職へのインタビュー調査を中心に行う予定であった。しかし、やはりコロナ禍であることを踏まえて、調査を自重した。そのため、調査設計の再検討・先行研究レビュー・分析枠組みの再検討・過去の調査データの再検討などを中心に研究を進めた。 その成果については学会報告および論文で発表している。学会報告では「薬物処遇重点実施更生保護施設において勤務する支援専門職の役割形成」というタイトルのもとで、過去に行った薬物処遇重点実施更生保護施設において勤務する支援専門職へのインタビュー調査から得られたデータの分析を通して、彼らの役割形成のあり方について考察した。また、「司法領域における支援専門職の役割形成」というタイトルの論文を発表し、本研究における分析の方向性について検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上記の通り、コロナ禍の影響を受け、インタビュー調査を自重していることが主な理由になる。
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Strategy for Future Research Activity |
Zoomなどを用いたインタビュー調査も可能であるが、実際の現場の様子なども踏まえた上で調査を行うことが本研究にとって望ましい。そのため、訪問調査を安全に行えるまでは、先行研究レビュー・分析枠組みの再検討・過去の調査データの再検討を中心に研究を進めたい。
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Causes of Carryover |
インタビュー調査を自重したことが主な理由となる。特に交通費を全く執行できなかったことに起因する。コロナ禍が落ち着いたころに、インタビュー調査を再開する予定であり、そこで主に旅費として執行する予定である。
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