2023 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの基本的信頼感を育てる里親の養育スキル-食生活、実親の話題を中心に-
Project/Area Number |
20K13779
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Research Institution | Atomi University |
Principal Investigator |
福島 里美 跡見学園女子大学, 心理学部, 講師 (70532729)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 児童家庭福祉 / 食生活 / 実親への思い / 里親養育 / 里親養育支援 / コミュニティ・アプローチ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、子どもの基本的信頼感を育てる里親の養育スキルとして、食生活と実親に関する2点に焦点を当てた。本研究では、里親を経験豊富な実践家と位置づけ、里親の経験から養育スキルを掘り起こし、今後に生かすコミュニティ・アプローチを目指した。 このコミュニティ・アプローチの手法については、2022年8月に東京大学大学院教育学研究科附属バリアフリー教育開発研究センターのシンポジウムに登壇し、研究者と児童福祉現場の連携・協働として発表した。 食生活のテーマでは、面接調査から得られた食生活に関する語りを分析した。2021年11月に家族心理学会第38回大会にて「里親が出会う食生活の悩みと対応」を口頭発表した。実親のテーマについては、実親への思いを支える里親の養育について面接調査をもとに分析をした。2022年9月は児童相談所の職員研修で講師をつとめ、研究成果をもとに里親子関係の関係形成のプロセスと、里親子関係を支える支援者の役割を講演した。2023年2月の日本精神衛生学会の研修では、「里親子の心の交流-里親子の関係作りの研究から-」をテーマに、食生活や就寝といった生活を通した里親子の関係形成プロセスをオンラインで講演した。2023年9月には、家族心理学年報41「子どもと家族への心理的支援」の[各論]にて「里親家庭に対する養育支援」をテーマに全8ページを執筆した。ここでは、里親子の出会いの背景にある“別れ”や、子どもの生い立ちとの向き合い方、支援者が留意すべき事項について、主に実親に関する研究成果をもとにまとめた。2023年9月の養育里親継続研修のワークショップで講師をつとめた際にも、この研究成果を一部紹介した。学会発表とワークショップで、里親経験者や児童福祉関係者からいただいた意見や感想も踏まえ、2024年5月、電子書籍にて「食生活の悩みを乗り越える里親」を発表した。
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Research Products
(2 results)