2021 Fiscal Year Research-status Report
経験サンプリング法による、援助要請の支援を目的とした「イシューセリング」の解明
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20K13782
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Research Institution | Yamanashi Gakuin University |
Principal Investigator |
石川 勝彦 山梨学院大学, 学習・教育開発センター, 特任准教授 (30714779)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 援助要請 / 自己超越傾向 / ロールモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
援助を必要としてる者は,問題解決及び問題解決と解決困難に直面する自己に対し過剰に注意・注目が向いているがゆえに,自己解決傾向が強まり,かえって援助要請が困難となる可能性がある。そこで援助要請困難を低減する心理的及び社会的要因を探索した。心理的要因として,自己への注目を解除し周囲や周囲の他者に注意を向ける傾向である自己超越傾向との関連を検討したところ,自己超越傾向には,援助要請を回避する検討を低減し,援助要請を後押しする効果が存在することが示唆された(Ishikawa, 2022a)。社会的要因として,自己の生活,キャリア,行動様式の手本となり,自己を導いてくれるロールモデルを保有することが,自己への過剰な注目を解除し,援助要請を促進する可能性を検討するため,ロールモデル保有との関連を検討した。その結果,援助要請回避を低減し,援助要請を促進する効果が示された(Ishikawa, 2022b)。他方,どちらの要因においても,自律的な援助要請だけでなく,依存的・過剰な援助要請も促進されてしまうことが見出された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
援助要請困難の解除と,援助要請の促進に貢献する心理的及び社会的要因の一端を明らかにした。また本年度の研究から,本研究課題の精緻化に貢献すると思われる新たな研究課題を見出すことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
援助要請の具体的な方略とその効果性を明らかにするために,既に質的調査法によって明らかにした知見を量的調査に実現する。また今年度新たに得られた課題と仮説を次年度の調査に組み込むため,質的研究を追加し,量的調査のブラッシュアップを行う。このことを通じて研究課題の精緻化を目指す。
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Causes of Carryover |
調査データの集計分析に用いる情報機器,調査データの取得(特に質的データ)のための情報機器,加えて,データ集計のための参考文献の調達に費用を要した。次年度以降の調査に継続的に活用可能である環境を早期に整備したと解釈できる。翌年は研究計画に基づき,備品以外の支出の支援を受け,データづくりを加速させる。
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Research Products
(2 results)