2023 Fiscal Year Research-status Report
集団プログラムを用いた高次脳機能障害者の「就労支援モデル」開発
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20K13788
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Research Institution | Kansai University of Welfare Sciences |
Principal Investigator |
本多 伸行 関西福祉科学大学, 保健医療学部, 講師 (10824815)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | self-wareness / 高次脳機能障害 / グループ訓練 / 就労支援 / コーチング / 就労支援モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本年は、作成された集団訓練プログラムの見直しのため、プログラム実施者に対し、さらなる気づきを促す関わりについて検討を行った。方法は、実施者に対してコーチング・ダイアローグを用いた。また実施者と利用者の個々の特性と問題把握のために、プログラム実施場面と個別面接場面を観察評価した。また、施設の方向性を確認し、支援者と利用者の個々の特性を分析した。評価後、コーチングについて支援者に説明し実施した。評価期間は、個別支援計画の見直しがされる3カ月とした。その後、各1名に2カ月間合計8回の面接後コーチングを行った。そして、コーチング終了後、支援者から聞き取り調査を行った。 問題点に対し、申し送り表と面接シートは、対象者との面談の質が分かるよう点数化すること、目標設定を具体的に記入でいるように改変した。また改めて、面接場面での仕方を撮影もしくは見学し直接その場でコーチングを行った。結果、①支援者の気づきの獲得、②対象者との関係性向上、③支援者の自己効力感向上が抽出された。 今回、既存プログラムを活用し、対象者や支援者の負担を考慮した環境調整を行った。またコーチング・ダイアローグを通して、支援者と対象者や支援者同士の意思疎通に課題があることが分かった。支援者は「やってみたい・挑戦してみたい」という対象者の想いを実現したいという信念が共通し、気づきの視点が身についたことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
協力施設の元、調査が終了している。論文投稿に向け、執筆中。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間の都合、作成されたプロトコールを他の施設にて効果判定が行うことが困難である。そのため、実施者に対して課題分析を行うことで、集団訓練の効果を検証することとなった。 他施設にて行うためには、施設協力はもちろんのこと、長期期間、参加者の確保が課題となる。
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Causes of Carryover |
コロナ禍、協力施設が減り、計画を変更せざるを得なかった。そのため対象の施設を複数から単施設とした。翌年は、残金に対して論文執筆にかかる郵送費、論文校正、掲載費、それにかかる消耗品の購入に当てる。
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