2020 Fiscal Year Research-status Report
福井における地域の生活防災を学ぶ家庭科の検討-学校と地域が連携する防災学習-
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20K13796
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
末川 和代 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(教員養成), 講師 (80853085)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 生活防災 / 家庭科 / 防災学習 / 家庭科における防災学習 / 地域連携教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
大規模災害の発生が懸念される今日、学校教育における防災学習の重要性は世界的に認識されている。また近年各地で相次いだ大規模災害では、避難生活とその長期化に伴う諸問題が生じた。これらの原因の所在は、災害のみならず、災害によって深刻化した日常における生活問題・社会問題である場合も多い。 現状に鑑みると、日本の家庭科が、人生と生活の営みを総合的にとらえる学習において、個々人のライフステージや衣食住消費生活に応じた防災を扱う意義は大きいと思われる。 他方で、家庭科の学習内容となる生活で取り組む防災は、生活を取り巻く地域の特性に応じることでより強固になる。よって、防災に係わる家庭科の内容を検討する上では、地域の文化や特性に配慮した防災が明確である方が良い。故に本研究では、福井県の地域特性を反映した防災を検討し、これを教材として、学校と地域が連携・協働して取り組む家庭科の学習を検討している。 【令和2年度の研究実績】福井の自然環境と社会経済情勢に関わるデータと近年の災害時の被害状況に鑑みて、福井で災害が発生した場合の生活状況を予測し、かつそれを家庭科の教材に反映させるとした計画のもと、「生活で取り組む防災の考え方」、「家庭科における防災の視点」、「家庭科の防災にかかわる学習内容構想の枠組み」等で構成された「家庭科の防災にかかわる学習内容構想」を考案した。織布を用いて、防災笛等が携帯できるアクセサリーを製作する課題を考案する計画のもと、福井県内繊維関連企業関係者らとともにシルクマスクや学習教材の開発に取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、本研究以外の業務が増加するとともに、研究対象としていた学校教育現場も混乱していたため、提出した計画に大きくそれているわけではないが、とりわけ人を研究対象とした研究を中心に時期が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスの感染状況に対応しつつ、計画に沿った研究を進める。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響により、計画の実行時期に遅れが生じたため。
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Research Products
(2 results)