2020 Fiscal Year Research-status Report
「遊びの都市」の経験者にみる郷土獲得の構造とその契機
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20K13798
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
花輪 由樹 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 助教 (80804377)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 遊びの都市 / こどものまち / 郷土 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本と世界の「遊びの都市」活動において、子ども時代から遊び続け、裏方として戻ってきている経験者スタッフに焦点を当て、彼らにとって「遊びの都市」はどのような「郷土」となり得るのか探ることを目的としている。また誰が準備するのかという「子ども型」「大人型」という視点からも調査し、これにより「遊びの都市」がどのような構造であれば、「自分にとって大事な場所」という「郷土」の獲得につながるのかを明らかにしようとしている。 2020年度の計画は、国内外の「遊びの都市」の実態を探る調査を行うはずであったが、コロナ禍の影響でイベント自体が中止となり調査が困難な状況であった。 その代わりに、日本の「遊びの都市」の関係者が集う「こどものまちサミット」への登壇を行ったり、「ミニさくら」や「とさっ子タウン」などの各地のオンラインセミナーに登壇したりするなどして現状の情報収集を行った。また「ミニミュンヘン2020」を視察したドイツ在住日本人の方と、コロナ禍からみえる日独の遊び環境づくりの意識を探るセミナーを開催した。さらにJ-CEF(日本シティズンシップ教育フォーラム)主催の研究大会において、「遊びの都市」を誰が準備するのか「子ども型」「大人型」によって、どのような「市民」が現れるのかが異なる可能性があることを発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、国内外の現地に赴き、「遊びの都市」活動の実態を探ることを研究活動の中心としていたが、コロナ禍において各イベントが中止になるなど現場に訪れる調査が難しい状況であった。したがって、これまでの調査資料を見返しながら使用できそうなデータ整理を行ったり、文献調査によって「郷土」の定義を探り直したりするなどのできる範囲のことを進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍において、しばらく出張ができないことや、イベント自体の開催が危ぶまれることから、文献やオンラインで調査できる範囲のことを進めていく。
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Causes of Carryover |
・2020年度は使用額の多くが国内外での調査費用を予定しており、コロナ禍において調査対象先がイベントを開催できなかったため出張調査ができなかった。 ・本年度はオンラインでできる調査を中心に進め、それに関わる費用に使用していく。
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