2023 Fiscal Year Research-status Report
「遊びの都市」の経験者にみる郷土獲得の構造とその契機
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20K13798
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
花輪 由樹 金沢大学, 学校教育系, 准教授 (80804377)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | こどものまち / 遊びの都市 / 郷土 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、(1)昨年度の海外調査結果のまとめ、(2)国内調査の実施とその結果のまとめ、(3)家政学や家庭科教育の視点からの分析を下記のとおり行った。 (1)まず昨年の海外調査「遊びの都市ミニ・ミュンヘン」について、著書『「こどものまち」で世界が変わる―日本中に広がるその可能性―』(2024年3月)に共著で執筆を行った。ここでは、コロナ禍の2020年、2022年の様子について、開催当初のどの子ども達にも楽しい夏休みを提供するという福祉的な軸が浮き彫りになる形で実施されたことをまとめた。海外調査の内容は、日本家政学会国際交流委員会企画セミナー(2023年5月)や、日本建築学会大会(2023年9月)でも発表を行った。(2)次に、2023年8月に高知市の「とさっ子タウン」に調査に赴き、その成果をまとめた。(IPA日本支部研究集会(2023年12月)での発表、『金沢大学人間社会研究域 学校教育系紀要』(2024年3月)への論文投稿)コロナ禍の休止期間中があったことから、子ども達は初めて参加する様子がみられたが、スタッフの若者達はコロナ前の子ども時代に遊んだ元経験者が戻ってきてるパターンもみられた。(3)生活者として地域を創るという文脈の中で、家政学や家庭科教育の視点からの分析も行った。日本家庭科教育学会大会(2023年7月)での発表、日本家政学会家政教育部会夏期セミナー(2023年8月)でのシンポジウム登壇を行い、日本家政学会家政教育部会 の『家庭生活支援の専門を究める』(2024年3月)の部会冊子に執筆を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年はコロナ禍の状況も落ち着き、国内調査も徐々にできる状況がでてきた。昨年の海外調査内容に加えて、学会での発表や執筆活動においてその成果を発表する機会を多く得ることができた(詳細は上記の「研究実績の概要」を参照)。また国内外の調査対象の関係者とも連絡を取りやすくなってきている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの調査内容と文献調査を関連させた考察も行うとともに、「こどものまち」活動の実態調査を進め、最終年度として研究成果を発信していく。また今年度は、2年に一度のドイツの「遊びの都市ミニ・ミュンヘン」が開催されることから、その調査なども進めていく。
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Causes of Carryover |
【理由】 自然災害の影響により2年に一度開催されるイベントの海外調査が十分に実施できなかったため、調査の延長によりこれを2024年度に実施する。 【使用計画】 主に国内調査及び、海外調査の渡航費と調査費に使用し、学会発表など成果報告に使用する。
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