終末期に至る要介護高齢者の食事摂取困難に対する食事ケアモデルの有用性に関する研究

2021 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 20K13826
• Research Institution: University of Kochi
• Principal Investigator: 三好 弥生 高知県立大学, 社会福祉学部, 准教授 (60388072)
• Project Period (FY): 2020-04-01 – 2023-03-31
• Keywords: 食事介護 / 食事ケアモデル / 食事摂取困難 / 看取り介護 / 終末期に至る要介護高齢者 / 介護職

Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、「終末期に至る要介護高齢者の食事摂取困難に対する食事ケアモデル（以下、食事ケアモデル）」の有用性を検証し、信頼性を高め洗練化することである。検証には、介護職にこれを使って食事ケアを実践してもらう必要があると考えていた。しかし、研究2年目となった令和3年度も、昨年に引き続き新型コロナ感染拡大が繰り返されることとなった。変異株は、重症化リスクが低減しているとされるものの、要介護高齢者には依然リスクが高く、計画していた現場における調査の実施は困難であった。
そこで、当初の予定を一部変更し、介護職員に食事ケアモデルについて説明し、半年間の調査予定期間を短縮して実践してもらった後、有用性について4件方アンケート調査を実施した。結果、「ややそう思う」が多数を占め、摂取困難が進行している段階では難しい、対象者の食事時の状態に差があり、プラン実施による効果を判断しづらいと思った等の意見を得ることができた。一方、一定期間実践してもらったものの、実施期間が短かったことや途中で相談、助言を行うこともできず、このアンケート調査では十分な結果をえることができなかった。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

研究2年目となった令和3年度も、新型コロナ感染の拡大により、高齢者介護施設における実証調査の実施は困難であった。そこで、当初の予定を変更し、実施期間を短くし、有用性についてはアンケート調査を実施したものの、十分な結果を得ることはできなかった。

Strategy for Future Research Activity

令和４年度においても、新型コロナウイルス感染症の状況を見極め、感染が落ち着いている間隙に実証調査を実施したい。一方で、介護職員への説明や相談などオンラインを用いるなどコロナ禍でも実施可能でかつ介護職員の負担が少ない研究方法を検討していきたい。

Causes of Carryover

次年度使用が生じた理由は、新型コロナ感染拡大により高齢者介護施設における実証調査の実施が難しかったこと、また、実証調査の代わりにアンケート調査を実施したことにより、係る旅費等を使うことがなかったため。
今後の使用計画について、残金は、2022年度の旅費や人件費に繰り入れて使用する。