2023 Fiscal Year Annual Research Report
Challenges in Introducing Inquiry-Based Learning in Cooperation with the Local Community: Focusing on the Cost of High Schools and Regional Disparities
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20K13878
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Research Institution | Osaka Ohtani University |
Principal Investigator |
江上 直樹 大阪大谷大学, 教育学部, 講師 (30727342)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 地域を支える人材 / 地域学習 / 社会教育 / 公民館 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、「地域を支える人材」を育成するためにどのような活動が効果的であるのか検証するために、(1)高校生を対象としたアンケート調査、(2)地域住民を対象としたアンケート調査、(3)公民館職員を対象としたアンケート・インタビュー調査をもとに分析を行った。(1)の調査については2019年度に北近畿連携機構が実施したアンケート調査、(2)の調査については2020年度に舞鶴市社会教育会議が行ったアンケート調査、(3)の調査については2023年度に舞鶴市社会教育会議が行ったアンケート・インタビュー調査のデータセットをもとに、それぞれ分析を行った。 分析結果として、「保護者がどのように考えているか」といった点や、「地元地域に魅力を感じているかどうか」という点が、若者が「地域を支える人材」となるにあたって影響力が大きいことがうかがえた。しかしながら、保護者の影響力が大きいとはいっても、「高校生が考えている保護者の思い」と「実際の保護者の思い」には一定の齟齬がある状況が見られたことから、「地域を支える人材」を育成するにあたっては、子どもだけへのアプローチだけではなく、子どもと保護者について両者の意思を共有するような機会を創出することが重要であることが分かった。なお、「地元地域に魅力を感じているかどうか」については、「地元地域に関する学習の機会があったかどうか」と正の相関が見られたが、状況によっては地域学習を行うことが地元地域を離れたいという思いにつながる可能性が示唆された。 保護者と子どもの両者にアプローチできる地域学習の機会として、社会教育施設である公民館での活動が想定される。しかしながら、公民館職員の能力開発については、職員が元から有している能力に依存しており、組織的な能力開発が十分に実施できていない現状がうかがえた。
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Research Products
(1 results)