2022 Fiscal Year Research-status Report
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20K13893
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Research Institution | Nakakyusyu Junior College |
Principal Investigator |
惟任 泰裕 中九州短期大学, その他部局等, 講師 (10823619)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 文検英語科 / 英語教員 / 英語学力 / 神田乃武 / 石川林四郎 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度においては、前年度から引き続いて、試験委員・神田乃武に関する検討を行っている。神田は、「文検英語科」の最も重要な試験委員であるが、神田が求めた英語学力については十分に明らかになっていなかった。神田の有した英語教授理論と「ナチュラル・メソッド」が同一視されていたことが、神田の把握が進まなかった一因であると思われる。史料収集と概要の把握は2021年度に行っていたが、詳細な検討と論文の執筆については手が付けられていなかったため、今年度はその2点を研究の課題として置いた。学会誌に論文投稿をするところまでは研究を進めることができたものの、採択には至らなかった。2023年度に修正して掲載を目指したい。 上記の課題に加えて、今年度は石川林四郎についても研究を進めている。石川は、先行研究において、「出題形式に限定して言えば、石川林四郎が目を引く……きわめて正確な知識がなくては解けず、僥倖を期待できないという印象を受ける」(茂住實男「『英語』の試験問題とその分析」寺﨑他編『「文検」試験問題の研究』学文社、2003年、50頁)と指摘されているように、「文検英語科」において特色ある出題を行った人物である。石川自身は英文学が専門であるが、パーマーが設立した英語教授研究所の運営にも尽力し、英語教授法改革に高い関心を持った。今年度においては、石川の著書である『英語教育の理論と問題』などの内容を検討することで、石川の有した英語教授理論を把握することに努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の課題であった、試験委員と試験問題との関連を明らかにすることが予想以上に困難な作業であり、この点において進捗状況が芳しくない。試験委員の著作等については収集を進めており、これらを用いながら時間をかけて検討することが必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、試験委員(とくに神田乃武・岡倉由三郎・石川林四郎・福原麟太郎)の執筆した著作や教科書の分析を進め、人物の把握を進展させたい。そのうえで、試験問題を分析することで、内容的な深みを出せればと考えている。
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