2020 Fiscal Year Research-status Report
女性研究者の国際研究を阻むガラスのフェンスに関する研究
Project/Area Number |
20K13905
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
渡邉 恵 広島大学, 総合戦略室, 講師 (40830146)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 大学教員 / 国際研究 / 男女共同参画 / ガラスのフェンス |
Outline of Annual Research Achievements |
学術研究がグローバル化する中、日本の家庭での根強い性別役割分業や、日本の大学における仕事環境の男女不平等を示す先行研究を考慮すると、特に女性研究者にとって国際研究はハードルが高いことが予測される。本研究では、日本の大学で働く教員の研究環境の現状を把握し、海外の大学の取組を参考にしながら、男女共同参画に配慮した国際研究支援モデルを検討することを目的としている。
2020年度は、国内外の有識者、学内関係者の助言を受けながら、新型コロナウイルスの状況に合わせた研究方法を検討・実施した。まず、海外渡航をせずに可能な範囲で、海外大学の国際研究支援や男女共同参画の取組についての調査を行った。海外の取組調査には、ARC Networkのresource libraryなどを利用した。集積された文献や報告書などから先進的取組を行っている大学を特定し、特にこれらの大学について調査を進めた。また、広島大学高等教育研究開発センターにおいて本研究の倫理審査を受けた。
2020年度中に実施予定だった教員インタビューについては、コロナウイルスの影響で大学教員の仕事環境が著しく変化したことを踏まえ、開始時期を2021年4月に延期して実施している。インタビューの手法も、本研究の申請時に予定していた対面からオンラインへと変更した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルスの影響により、教員のインタビュー調査の開始時期を遅らせたため。また、2020年夏に予定していた米国でのワークショップと学会参加をキャンセルしたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、まず2021年4月から8月の予定で教員のオンラインインタビューを実施し、データの分析を進める。そして、結果を国内外の学会、ワークショップ等で発表し、論文にまとめていく。
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Causes of Carryover |
実施時期を遅らせた教員インタビューの経費が2021年度分となるため。キャンセルした海外出張費も繰越となった。2021年度も海外渡航は難しいことが予想されるので、引き続き国内で可能な範囲の研究活動を続け、予算を有効に使用していく。
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