2021 Fiscal Year Research-status Report
教師経験めぐる休職/離職経験者たちのライフヒストリー
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20K13922
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Research Institution | Matsuyama University |
Principal Investigator |
伊勢本 大 松山大学, 経営学部, 准教授 (40845799)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 教師 / ライフヒストリー / 休職 / 離職 / ナラティブ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の課題は次の3点から構成される。すなわち、①学校の働き方改革に関する政策動向の論点整理、②ライフヒストリー研究における分析枠組の確立、③いかに休職/離職は語られるのか:(元)教師たちのライフヒストリー研究、である。今年度も昨年度に引き続き、研究計画に示した内容に沿って、上記3つの点からそれぞれ研究を進めた。
①については学校の働き方改革に関する中央教育審議会答申等の資料を整理し、そこでの議論をめぐる論点を検討した。 ②については、教師のライフヒストリーやそれを表象する教師の〈語り〉を解釈・理解するための方法論的検討を国内に限らず、海外の文献なども参照しながら行った。また、この取組の成果に関する一部を教師研究の方法論についてまとめた書籍において発表した。 ③については、昨年同様、コロナ禍の影響を大きく受けたことにより、予定していたインタビューを計画通りに進めることが困難であった。しかしながら、この2年間の成果を教育社会学会や国際学会で報告し、そこでの議論を通して今後のさらなる研究発展の可能性を模索することができた。今年度も引き続き、そうした調査と並行してインタビューにおける語りの分析を進めていきたい。またそこでの成果を論文としてまとめる作業を今年度は積極的に行っていく。 2021年度も、2020年度に引き続いて、研究計画を構成していた段階では予期できない事態が起こっていたものの、柔軟に対応をすることで、研究計画に関する内容については概ね遂行することができたといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査については、コロナ禍の影響を受け、予定していたインタビューなどを十分に行うことができなかった。しかしながら、これまでのデータなどを活用することや、対面以外でのインタビュー方法を模索することにより、研究を進めた。 また、方法論に関する検討については、その成果の一部を発表することもできた。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度も引き続き新型コロナウイルスの影響に鑑みながら研究を行っていく必要がある。したがって、事前に計画していた内容に加える形で、オンラインを活用した調査ができるような環境整備を行うとともに、調査協力者の確保に努めていく必要がある。
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Causes of Carryover |
コロナ禍で当初予定した海外での学会に出席できなかったため。 使用については海外への学会参加(可能となれば)や研究を進めるために必要な書籍を購入する計画である。
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Research Products
(3 results)