2023 Fiscal Year Research-status Report
幼児期の非標準型描画活動が実行機能の発達に及ぼす影響―保育現場への支援に向けて―
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20K13933
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Research Institution | Hokkai-Gakuen University |
Principal Investigator |
進藤 将敏 北海学園大学, 経営学部, 准教授 (70767756)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 幼児 / 描画 / 実行機能 / 感情 / シングルケース |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、実行機能系の指標である感情発達の側面に焦点を当て、描画との関連について調査した。4歳児1名の単一事例研究(シングルケース)として、約8ヶ月にわたる縦断調査を行った結果、自己と他者の日常場面を描く活動を通じて、自己の行動面および感情面についての言及数が増加することが明らかとなった。また、描画活動後のフォローアップにおいても、その傾向は維持されていた。この現象は、単なる言語発達に起因する発達現象ではない可能性が示唆されたため、描画が実行機能系の発達を促す、という本研究の仮説を支持する結果として解釈された。 なお、今年度は、人物画における非標準型の描画(手足の屈曲や身体軸が傾いた表現など)の発達が、自己の発達(特に実行機能が関わる感情面や感情理解の側面)と関連するか否かについての検討が不十分であった。今後は、非標準型の描画と実行機能の発達について、より詳細な分析を進めることが課題である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一事例研究において、長期にわたる介入調査ができたことにより、実行機能と描画発達の関係を明らかにするための糸口がより明確となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
描画表現の発達(非標準型)と自己理解(実行機能の発達が深く関わる発達領域)との発達連関を示すための分析と考察に力を入れて調査を進める予定である。具体的には、人物画における非標準型である身体動作の描画表現(人物の動きの描写)の発達と、自己理解の発達(感情面の理解を含む)に正の相関関係があることを明らかにする。
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Causes of Carryover |
縦断的な研究データを継続して収集する必要性が生じたため、旅費、人件費、その他物品について経費がかかる見込みである。そのため、次年度使用額が生じることとなった。
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Research Products
(2 results)